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ブライアンと仲間たち(国際すわりこみ映画祭)

たちあがれ!そしてすわりこめ!日曜は、午前中に手話サークルの会議へ出たあと、昼から京都の「国際すわりこみ映画祭 立ち上がれ、そして座り込め!」へ向かう。
(←チケット代わりのバッヂ)
立ち上がれ、そして座り込め!12/13にベーシック・インカムのシンポへ行ったとき、会場入口でチラシをもらい、「外泊」もまた見たいしなー、「ブライアンと仲間たち」も見てみたいしなーと思っていたやつ。

13時の開始に間に合わないのは分かっていたが、15時すぎからの「ブライアン…」には間に合うかなと思いながら…。河原町はえらい人で、クルマもえらい込んでいて、市バスに乗ったら八坂神社までなかなか動かず。30分以上かかってやっと百万遍へつく(帰りは教えてもらって京阪に乗ったら、ものすごく近かった)。雨が降りはじめた中、会場の文学部新館を探すが、迷いまくってなかなかたどりつけず。文学部新館に入ってからも講義室1がわからん(館内平面図があったが、現在地の表示がなく、まったく役立たず)。

3度ほど道を訊ねて、ぐるぐるまわって、やっと会場に着く。「外泊」の最後をちょっとだけ見られた。

「ブライアンと仲間たち」は、ロンドンの国会議事堂の真ん前の広場パーラメント・スクエアで、2001年からずっと(一度も家に帰らず)平和キャンペーン活動を続けるブライアン・ホウとその仲間たちを追ったドキュメンタリー。

「イラクの子どもたちを殺すな!」
「嘘つきブレア!」
「ブラウンは戦争犯罪人だ!」


などなどのメッセージが書かれたプラカードや横断幕と、傷つき殺された子どもたちの写真を大々的に掲げ、USAとUKの"テロ撲滅戦争"に抗議しているのだ。ブライアンとともにテントを張ってパーラメント・スクエアに寝泊まりするサポーターもあらわれた。

この抗議活動に対して、つぎつぎと嫌がらせの法律がつくられている。中でも2005年に制定されたSOCPA法では、抗議活動をするには事前に許可が必要、横断幕やプラカードによるディスプレイは縦横何メートルまで、一度に抗議活動をするのは何人まで、拡声器を使うのは何時間まで…といった、ブライアンたちを何とかしてパーラメント・スクエアから排除したいという意志がありありとわかる内容で、洋の東西を問わず、排除したいという意志と方法はどこも同じなんやなあとつくづく思った。ゴボウ抜きにかかる警官たちの言動のスタイルも。

そして、こういう抗議活動をフルタイムでやっている人間に対する声も、やはり似ていた。

「おっさん、働け!」

「働く」って、何なのだろう?
オカネを稼ぐこと?
オカネを稼いでいない人は「働いていない」のか?

こないだ読んだ橘木・山森対談集では、「あんな奴らにもオカネを払うのか」ということについて、言い換えると、何が有用な活動で、何がそうでない活動なのかということについて、また「労働」とカウントされる活動とカウントされない活動について、山森さんがこんな例をあげて話していた。

▼…例えば、障害基礎年金なり生活保護の給付を受けている障害者の方が、アクセスしやすい公共施設を造ろうと毎日街頭に出てさまざまな活動を無給でしている場合、それは平均的な経済学者から見れば、国のお金をもらってほっつき歩いていると映るのかもしれませんが、別の見方に立てばそれは有用な活動家もしれない。…

…今、非正規雇用にも有休をとか声をあげてメーデーに集まったりすれば、警察はそこに集まった人たちの写真を撮り、場合によっては尾行して、行動を監視する。その監視は税金で賄われ、労働として認定されるわけですが、一方で、そういうことに抗議をしている人たちの活動は(専従をおけるような大きな労組。NPOなどの専従活動家は別として)、何の労働ともカウントされない。そういう社会に私たちは住んでいる。(pp.248-249)

この社会で生きていくのにオカネはやはり必要で、それをどこからどう調達し、どう使うかによって、ホメられもすれば罵られもする。ブライアンは、プラカード1枚持ってロンドンへ出てきた日からずっと、年中無休で抗議活動を続けている。活動を続け、テント暮らしを続けていくのに必要なオカネは、カンパによるものだという。

ロンドンへ来る前のブライアンが、香港のマクドナルドで働いていたことがある、というのが印象に残った。「スマイル0円」のマクド、そのスマイルは労働なのか?それとも?

映画にうつるロンドンは、十数年前に母の車イスを押して歩いた街。ビッグベンや国会議事堂、二階建てバスのある風景はなつかしかった。

映画のあと、「ブライアン…」を撮った早川由美子さん、くびくびのお二人、そして遠藤礼子さんによる「立ち上がれ、そして座り込め!」というトークがあった。

「ブライアン…」は、1年半にわたり150時間ほど撮った映像を90分にまとめたもので、その撮影うら話が聞けて、ブライアンたちの平和キャンペーンの置かれた状況も映画を見るだけよりよく分かったし、たとえば「外泊」と比べてみて、「監督の視点」や「編集」があって、この映画になってるんやなというのが強く感じられた。

時間はかぎられていたが、話はいろいろと飛んで、

「座りこみは、何かをギセイにしているのか?」
「座りこみはガマン比べか?」


ということについて会場の声もまじえて語られたあたりがおもしろかった。家族やそれまでの日常生活をギセイにして?座りこみは、嫌がらせか?あるいはアピールか?

「おっくうになることはありますか」という問いに、くびくびのお二人が「あります」と即答していたのが印象に残った。

沖縄の高江の座りこみ映像(「やんばるからのメッセージ・高江の記録」*http://takae.ti-da.net/)を見られたのもよかった。

時間が長くてちょっと疲れたが、見にいってよかったです。

追記:
早川監督のブログ「Brian and Co. Screening Report」

追記2:
映画がはじまって「あ、字幕がある映画や!」と思ったら、どうも日本語字幕は音声英語の場面だけで、監督の音声日本語のナレーション部分は残念ながら字幕がなく、聞こえない人と一緒に見るのはやはり難しいなあと思った。
Genre : 映画 映画感想
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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