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読んだり、書いたり、編んだり 

街の本屋はねむらない(奈良敏行、田中淳一郎)

街の本屋はねむらない街の本屋はねむらない
(1997/06)
奈良敏行、田中淳一郎

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たしか、こないだ読んだ『一箱古本市の歩きかた』に書いてあったのだと思うが、東京の往来堂書店は、「本の学校―大山緑陰シンポジウム」の分科会での、定有堂書店(鳥取)の奈良敏行さんの発言に感銘を受けて、安藤哲也さんが新たな店をつくったのだそうで、その大山シンポの分科会の記録だという本が、近所の図書館にあったので借りてきて読んでみる。

1996年9月に米子市で開かれた「本の学校」の第二回シンポの分科会「書店は地場産業」での報告に加筆し、インタビューを加えてまとめたという本。奈良さんの「町の本屋という物語」と、東京の恭文堂書店の店長・田中淳一郞さんの「コミュニティーとしての本屋」、さらに(おそらく田中さんを相手にした)インタビューが入っている。

大山シンポのごっつい報告書は前に5冊揃いで買って、図書館に寄贈したけど、96年の報告書にこの話は載っていたっけな…

奈良さんは、「かつて本屋が普通にやっていけた時代がありました」(p.18)と述べている。
▼私の考える本屋というのは、もっと受け身で、控え目な地味なものという気が致します。…(略)… 〈普通〉というのは、とくに仕掛けを必要としなかったということです。働くことの喜びの延長に、意欲や試みが工夫されるわけですが、それは、ここでいう仕掛けとは違うように思います。(p.18)

〈普通〉とは、人が日常的に往き来をする〈往来〉にあることだと思う、とも書いている。そして、〈本屋の青空〉の話がいい。

ひみつの王国 評伝 石井桃子(尾崎真理子)

ひみつの王国 評伝 石井桃子ひみつの王国
評伝 石井桃子

(2014/06/30)
尾崎真理子

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図書館で借りた600ページ近くある分厚い本を、後ろに予約待ちの人がいて延長できないので、数日かけてせっせと読んだ。石井桃子は1907年(明治40年)にうまれ、2008年(平成20年)に101歳で亡くなった。

石井が書いた本や訳した本を私もいろいろ読んでいるが、この本でくりかえし言及される『ノンちゃん雲に乗る』や、『クマのプーさん』、『プー横丁にたった家』は、タイトルはよく知っているものの、ちゃんと読んだことがない。プーさんは、むしろ絵の好きな友だちともども、スケッチうまいなあとシェパードの挿絵のほうに興味があったことを思い出す。

晩年に(90代の仕事!)、プーの作者・ミルンの大部の自伝を訳した石井は、そのことを「私が自伝を訳してるのは、ミルンはどういう生涯の中で、どういう動機であの本を書いたのか、やっぱり知りたかったからですよ。…(略)…あの魔法使いのミルンは、いったいどういう育ち方をした、どういう人だったのか。ちゃんと知りたいと思ったんですね。」(p.172)と語っている。

著者は、最後の章で、ミルン自伝を訳していた2002年の石井のこんな言葉も引く。

紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略(伊勢崎賢治)

紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略
(2011/03/08)
伊勢崎賢治

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伊勢崎賢治さんの新しい本、『本当の戦争の話をしよう』を読むまえの、旧著によるウォーミングアップ。『国際貢献のウソ』に続き、もう一冊読んでみる。

ご自身の経験をふまえて戦争と平和を語り、拉致問題、領土問題、沖縄の基地問題、日米同盟といったテーマで、これらの外交問題の打開策を論じている。

前後して、映画「ミルカ」を見て、『インド独立史』をはじめインドとパキスタンの分離独立についての本を読んで、それらの本に掲載されていたインド亜大陸の地図もよくよく見たので、伊勢崎さんが"紛争屋"として入った初めての現場「民族間対立に端を発した暴動の絶えないインドのスラム」(p.8)での住民運動オルグの話は、そういうのの根っこに分離独立があり、イギリス帝国の長いあいだの支配があるんやなーと思った。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第68回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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