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きみはいい子(中脇初枝)

きみはいい子きみはいい子
(2014/04/04)
中脇初枝

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単行本のときに読んでみたいと思っていた本が、気づくと文庫になっていた。「虐待」をめぐる短編集、ともいえる。ある町に暮らす子どもやおとなの姿。それぞれのつらい経験が封じこめられている。

いつも給食をおかわりして食べるのに、やせっぽちで、いつも同じ服を着ていた神田さんの「おかしさ」に気づけなかった、教師になって2年目の「ぼく」。

「神田さんは、わるい子じゃないよ」「先生は知ってる」「神田さんは、いい子だよ」。
▼本当は、ぼくではないだれかがすべきこと。神田さんが本当に望んでいるのは、ぼくではない。だれか。
 でも。
 そのだれかから、どんなに望んでも、与えられないとしたら。(p.70)

ぼくは、神田さんがおびえないように、だきしめた。全然だめな教師のぼくだけど、「この子のためにだけでも、がんばりたい」(p.71)と思う。「明日も、学校に来よう。この子のために、来よう」(p.71)と思う。
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風の墓碑銘(エピタフ) 上下(乃南アサ)

風の墓碑銘(エピタフ)〈上〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫) 風の墓碑銘(エピタフ)〈下〉―女刑事 音道貴子 (新潮文庫)

音道貴子のシリーズ、この上下巻も前にいちど読んだような読んでないような…記憶がアイマイ。文庫で上下巻のなかなかのボリューム。捜査線上の点と線をたどっていって、何度も(こいつが犯人か?)と思わせながら、ちがーう。

民家の解体現場から出てきた白骨死体が3つ。1つは胎児か嬰児かも分からない小さな骨。貸家だったから、家主に訊いて借りていた店子が分かればそう難しい捜査ではないだろうと思うが、もちろんそうはいかない。

家主のじいさんは認知症を発していて、老人ホームにいる。夏の暑いなか、老人ホームに何度も通って話を聞こうとするが、じいさんに話が通じるかと思えば、ぜんぜん分からなくなったり、ふらふらと徘徊に出たりで、はかばかしい成果なし。しかも、このじいさんが殴り殺されてしまう。

捜査本部が設置されて、音道は、ベテランのおっさん刑事・滝沢と組んで、靴底をすりへらして歩きまわる。捜査の中で、20年以上もさかのぼる父娘の惨殺事件も浮かびあがる。別々だと思われていた事件が、実はつながっていたことが、明らかになってくる。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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