すれ違う背中を(乃南アサ)
![]() | すれ違う背中を (2012/11/28) 乃南アサ 商品詳細を見る |
前科[マエ]持ち二人のシリーズ、『いつか陽のあたる場所で』の次の巻を読む。これも、単行本のときに読んでいるが、読みなおして、前の巻から引き続き、自分の進むべき方向が見えない、わからない、という芭子が、パン職人を目指すという綾香のように自分も何かを持ちたいと試行錯誤し、これなんじゃないかという仕事を掴もうとしていくところに、自分の関心が向く。
▼働かなくてはならない。
綾香のように、生業を持たなくてはならない。
ただ単に生活のためというだけではない。これから先の人生を、多少なりとも自信を持って歩んでいくため、誰に頼ることもなく、一人で暮らしていかれるようになるため。そして何より、夢とか希望とかいわれるものを抱くためだ。生きていてよかったと思えるようになりたい。最後の最後に、後悔したくない。それを、ここしばらくずっと考えてきた。(pp.81-82)
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