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読んだり、書いたり、編んだり 

わたしたちの島で(アストリッド・リンドグレーン)

わたしたちの島でわたしたちの島で
(2014/05/17)
アストリッド・リンドグレーン

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関東の友達が映画「なまいきチョルベンと水夫さん」をみにいくというので(大阪での上映はもう少し先)、私は原作本を借りてきて読む。

登場人物がかなり多く、本の3分の1くらいまで読んだところで、頭がギブアップ。もういちどてっぺんに戻って、出てくる人物のメモをつくったら、それで頭がおちついて、あとは最後まで楽しく読めた。この長い(岩波少年文庫で500頁近い)話の、どこがどう映画になっているのだろう?と思っていたら、巻末の解説には、そもそもこの本はテレビドラマからできたと書いてあった。

1964年、スウェーデンでは、「海ガラス島のわたしたち」という13回シリーズのテレビドラマが放映された。脚本を手がけたのがリンドグレーンで、その後、テレビドラマと同じタイトルで児童向け読みものとして出版されたのがこの本、さらにこの本の9章から12章で出てくるアザラシのモーセと犬の水夫さんにからんだ話を中心に新たに劇場用映画としてつくられたのが「チョルベン、水兵さんとモーセ」(邦題「なまいきチョルベンと水夫さん」)なのだという。

とにかく1964年のスウェーデンは「わたしたちの島で」に沸いた年だったそうだ。それから50年目のことし、50年前の映画が日本で初公開されるとのこと。
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生きていく絵―アートが人を〈癒す〉とき(荒井裕樹)

生きていく絵―アートが人を〈癒す〉とき生きていく絵―アートが人を〈癒す〉とき
(2013/09/24)
荒井裕樹

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去年読んだ『障害と文学―「しののめ」から「青い芝の会」へ』の著者の、別の本。タイトルや装幀をネットで見たときから、なんとなく医学書院の〈ケアをひらく〉シリーズのような気がしていたが、手にしてみると亜紀書房の本だった。前の本は、もとが博論ということもあって、論文ちっくな文章だったが、この本は「ですます」体で書いてあって、印象がだいぶ違った。

この本は、精神科の病院の《造形教室》で作品をつくってる人たちの「自己表現」の意味?を考えていて、作品の図版がカラーとモノクロで入り、主に4人の作品とその作者の話をつうじて、「心病む人にとっての表現」を手がかりに考えたあれこれ、が書いてある。

▼私が試みたいのは、生みだされた個別の表現物(=作品)と、それを生みだす場の力を同時に捉えつつ、自己表現が表現者の〈生〉にいかにかかわるのかを読み解くことです。(p.28)

そして著者は、「〈もの〉としての表現だけでなく、その背後にある〈こと〉としての表現も捉えるような考え方」(p.29)と、「表現者という一人の人間の〈生〉と、表現された作品の両方を、なるべく同時に捉えるような考え方」(p.30)とに基づいて書き進めていきたい、と記す。

自己表現と〈癒し〉の普遍的な関係性を考えたいという著者は、心病む人たちのための理論や療法を作りあげたいわけではない。そのためには、個々人の深層を掘り進めていく作業に徹するよりほかにないのではないか、という。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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