FC2ブログ
 
読んだり、書いたり、編んだり 

ラモーナは豆台風(ベバリイ・クリアリー作、ルイス・ダーリング絵)

ラモーナは豆台風ラモーナは豆台風
(1970/12/27)
ベバリイ・クリアリー作、ルイス・ダーリング絵

商品詳細を見る

ラモーナのシリーズを最後まで読んでしまったので、読んでないのをさかのぼって借りてきた。これは『ゆうかんな女の子ラモーナ』の、前の巻。幼稚園に通いはじめたラモーナの話。たまたま図書館で借りたのが旧版だったせいもあるのだろうが、なんか雰囲気違うなーと思っていたら、絵を描いてる人が違っていた!

『ゆうかんな女の子ラモーナ』以降の巻は、アラン・ティーグリーンという人が絵を描いているが、この巻より前はルイス・ダーリングという人が絵を描いているのだった。1916年、コネティカット州生まれの画家は、物語の作者であるベバリイ・クリアリーと同年生まれ。

ラモーナは、その後の巻で小学校へ通うようになり、進級し、妹ができ…と一つひとつ大きくなっていく中で、その年齢の子どもらしく、張り切ったり、しぼんだりするように、この幼稚園時代の話の中でも、やはり「ラモーナ」だった。

自分より大きい人たちに「どうしようもない子」と言われても、ラモーナは「あたし、どうしようもない子じゃないよ」!と思っている。お姉ちゃんのビーザスや、おかあさんや先生に「こうしなさい」と言われても、自分がそう思わなかったら「だめっ」!

純愛小説(篠田節子)

純愛小説純愛小説
(2011/01/25)
篠田節子

商品詳細を見る

こないだ本読み友だちが「おもしろい」と言ってたので、借りてきて読んでみる。たしかにおもしろかった。えええっと思い、目が更新されるようだった。

このタイトル、「泣ける」とか「せつない」とか「甘い」とか、そんなコトバとともに"純愛"がどーのこーのと売り出される小説群と似たもののようにみせかけて、かなり違う。むしろ、そういうマクラ言葉で売られる小説に(ケッ)と思う人向けかもしれない。

表題作は、吉岡という編集者が主人公。自分が担当することになった作家は才能がない、新人賞をとった一作だけで確実に消えるだろう、うちの会社では担当作家の実績が編集者の実績になるのにこれじゃ…と、古くからの友人・柳瀬に愚痴ったら、思いがけない言葉が返ってきた。

「なけりゃ引き出してやるのが、吉岡の仕事だろ」(p.20)、「そいつの最大の才能は凡庸さだ。退屈な凡庸さを世間が共感する凡庸さに転化させる。それが君の仕事だ」(p.21)と柳瀬は言うのだ。凡庸の何が悪い、と柳瀬はこう言った。

うちわの骨に紙を貼る

へのへのもへじ文庫で、うちわづくり。

寄り道をしていて行くのがちょっと遅くなり、すでに大方の人はうちわの骨に紙を貼るところまですんでいた。貼る紙は、先月だったかにみんなで染めたという障子紙。私は皆さんがうちわ型に切り抜いたあとの「紙の端っこ」をあちこちから拾いあつめて、パッチワークのように貼ってみた。

へのへのもへじ7/18うちわづくり2
Genre : 日記 日記

誰でも手話リンガル(松森果林)

誰でも手話リンガル誰でも手話リンガル
(2010/12)
松森果林

商品詳細を見る

この松森果林さんの新しい本『音のない世界と音のある世界をつなぐ―ユニバーサルデザインで世界をかえたい!』を読んでみたいのだが、図書館にはまだ入っておらず、本屋でも岩波ジュニア新書があるところは少なくてまだ現物に出会えぬまま、代わりに、図書館にあった本を借りてみた。

タイトルにも使われている「手話リンガル」とは、「手話」+「バイリンガル」の造語。松森さんによれば「「手話リンガル」とは、音声言語も、手話も、自由に使えること」(pp.1-2)だ。この本は、「聞こえる・聞こえない関係なく、幅広いコミュニケーションを楽しめる「手話リンガル」を目指す」(p.2)もの。

▼聴覚障害者と出会ったときにだけではなく、気の合う仲間と酒を飲みながら、「知ってる?ハイボールってこんなふうに表現するんだよ!」と盛り上がったり、まだ話ができないお孫さんと「おいしいね~!」と手話で伝え合ったり。聞こえる人同士だって、日常生活の中で、コミュニケーションの幅が広がったら楽しいですよね。
 目と目を合わせて会話をするコミュニケ-ションが増えたら、温かな社会になるんじゃないか。「手話リンガル」とは、そんなことを考えて作られた新しい言葉です。(p.3)

松森さんは「コミュニケーションが豊かだと、人生も豊かになる」「手話リンガルが増えたら、コミュニケーションも楽しくなる」(p.3)と考えていて、この本は、「コミュニケーション」ということをよく考えた"カンタン手話講座"にもなっている。

嗤う闇―女刑事音道貴子(乃南アサ)

嗤う闇―女刑事音道貴子嗤う闇―女刑事音道貴子
(2006/10/30)
乃南アサ

商品詳細を見る

音道貴子シリーズの、やはり短編集をもう一つ借りていたのも、前に読んだような、別の話とごっちゃになってるような気がしながら読む。『未練』で機動捜査隊にいた音道は、巡査部長に昇進して、隅田川東署に転勤。下町の事件に関わることになる。似たような仕事でも、シフトが違い、生活のリズムが変わっていく様子が音道の暮らしから見える。

表題作「嗤う闇」は、レイプ未遂事件の被害者が、通報した男が犯人だと言う。親切にも通報したその人は、音道の恋人・羽場昂一。調べていくうちに、ほんとうの加害者は、被害者のはるか上の上司だとわかる。だが、被害者は上司の顔をよく知っていても、加害者は会社の下っ端の社員のことなど顔も知らないのだった。

▼貴子は何かの本で読んだことを思い出していた。レイプ犯は、被害者にとってまったく未知の人間である場合ばかりでなく、夫や恋人、また顔見知りである確率も、決して低くないという。だが、親しい間柄であればあるほど、被害者は訴え出ることが出来ない。相手の立場を思い、自分の立場を考えて、結局は泣き寝入りする場合が非常に多いというのだ。(p.318)

未練―女刑事音道貴子(乃南アサ)

未練―女刑事音道貴子未練―女刑事音道貴子
(2005/01/28)
乃南アサ

商品詳細を見る

久しぶりに音道貴子シリーズを読みたくなって、読んでたかどうかはっきりしないまま、短編が入ってるのを借りてきた。いくつか読んだことがあるから「音道貴子」とおぼえてるわけだが、読みはじめて、これは初めて読むような…と思い、しかし途中で、読んだことがあるような…と思いながら、機動捜査隊に所属する音道の、事件との関わりを読む。

機動捜査隊というのは、110番があったら現場へいちはやく駆けつける部署で、音道はときに血の海を見、遺体をまえに被害者の無念を思う。「ケイサツ」といっても、いろんな部署があって、いろんな働き方があるんやなあと、一人暮らしの音道の生活を垣間見て思う。

夏の庭―The Friends(湯本香樹実)

夏の庭―The Friends夏の庭―The Friends
(1994/03/01)
湯本香樹実

商品詳細を見る

前々から読んでみようと思いながら、やっと読む。6年生のぼくら、木山と河辺と山下の3人は、あるおじいさんを「観察」しはじめた。

おばあさんが死んで、お葬式から帰ってきた山下が「死んだ人、見たことあるか」と言ったのだ。3人のなかで、唯一「死んだ人を見た」ことがある山下は、お葬式のあとにこわい夢を見たという。

それからしばらくして、河辺が、ひとり暮らしのおじいさんの話をはじめた。「ひとり暮らしの老人が、ある日突然死んでしまったら、どうなると思う」と河辺は目を輝かせ、「そこを発見するんだよ」「おじいさんがひとりで死ぬ、そこを」、と言った。

おじいさんが、もうすぐ死にそうかどうか、そこは「死んだ人を見た」ことがある山下が頼りで、いやだいやだという山下を、二対一でひきずりこんで、ぼくらの「観察」が始まった。

ニッポン日記(マーク・ゲイン)

ニッポン日記ニッポン日記
(1998/07)
マーク・ゲイン

商品詳細を見る

『ヒロシマとフクシマのあいだ―ジェンダーの視点から』を読んだときに、atomic sunshine、原子力的な日光が云々というところがよく分からなくて、現行憲法は原子力という最大の威力を背景にして押しつけられたんだという著者の加納さんの解釈もいまいち分からなくて、その「原子力の威力」を見せつけたとされる場面が出てくるというこの本を、借りてきて読んでみた。

著者のマーク・ゲイン(筆名)は、1945年12月に厚木基地へ降り立ってからの2年余り、東京を中心に、地方の村へも出かけたりして、占領下の日本を記録した。文庫本でほとんど600ページある厚さだが、戦犯裁判、天皇の人間宣言、新憲法発布、食糧メーデーといった日本の状況から、GHQ内部の対立まで、「戦後」はこんな時代だったのかと思いながら読んだ。

12月5日に厚木に着陸して、12月7日に総司令部の各部局を一巡りした著者は、「私と話し合った人は、歴史上最大の実験と将来称されるであろう仕事、すなわち戦敗国の再形成という仕事にみんな没頭していた」(p.19)という。

ポースケ(津村記久子)

ポースケポースケ
(2013/12/09)
津村記久子

商品詳細を見る

6月の終わりに読んだら、登場人物が重なる『ポトスライムの舟』をもう一度読みたくなり、そっちを再読してから、もういちど『ポースケ』を読みなおす。

ナガセの大学時代の同級生、ヨシカが奈良で開いている「食事・喫茶 ハタナカ」の従業員やその家族、あるいは店の客が視点人物となって、各章がゆるくつながっていく。話のなかで、「ハタナカ」でパートで働くとき子さんが「ポースケ」って何やねんーと歌うように、私も読むまでは「ポースケ」って何やろと思っていた。

ポースケは、ノルウェーの復活祭のことだった。客のゆきえさんが、そういうお祭りがあると教えてくれて、ヨシカは「ポースケのおしらせ」をレジの横に貼りだし、人が集まるようならお祭りをやろうと考える。その貼り紙がある「ハタナカ」で、色んな人が行き交う。

ポトスライムの舟(津村記久子)

ポトスライムの舟ポトスライムの舟
(2011/04/15)
津村記久子

商品詳細を見る

6月の終わりに『ポースケ』を読んだら、ナガセって『ポトスライムの舟』に出てきた人よな~と思い、登場人物を確認したくて、図書館で借りてくる。

『ポースケ』にも出てくる、ナガセ、ヨシカ、りつ子、そよ乃が、もうちょっと若くて、20代の終わりの話。工場で働くナガセが、主人公というか、視点人物になっている。といっても、ナガセは「わたしは」と一人称で出てくるのではなくて、「ナガセは」と書かれる。

文庫の解説のところでは、一人称でも三人称でもない表現だとして、こう書かれている。
▼作者の等身大の分身と考えて差し支えのない主人公は、物語のなかで決して「わたし」となることはない。また「わたし」とは完全に無関係の「彼女」になりきってしまうこともない。つまりこの小説では、主人公の内面の心情を吐露しているように見える部分は全て、実は外面から見た客観的な描写なのである。(p.191、「解説 自由への航海」安藤礼二)

そんなことは5年ほど前に初めて読んだときも、今回読みなおしても、考えたことがなくて、へぇーと思いながら解説を読んだ。

ナガセは、工場の休憩場所に貼ってある世界一周旅行のポスターで、その費用163万円が、工場で働いて得る自分の年収とほぼ同じだと気づく。

ルポ 貧困大国アメリカ II (堤未果)

ルポ 貧困大国アメリカ IIルポ 貧困大国アメリカ II
(2010/01/21)
堤未果

商品詳細を見る

前著の『ルポ 貧困大国アメリカ』は、出た年に読んでいたが、この続編は、出てから4年経って読む。本が出てからの4年を思うと、アメリカという国がやっていることを、まるで日本が手本にして追いかけているように思えた。

「Yes、We can!」や「Change」というスローガンのもとでオバマが大統領に選ばれたのは2009年。この同じ年の政権交代で、日本は非自民政権となった。そこに込められた期待は、海の向こうもこちらも似たものだったのだろう。暗黒の8年と呼ばれたブッシュ政権、長らく続いた自民党政権への不信や不満。

オバマ政権の登場で状況は変わったのかといえば、悪者ブッシュを追い出したはずなのに、状況はむしろ前より悪くなっている。そのことを著者は取材をつうじて、書いていく。

公教育、年金、医療、刑務所──4つの章でとりあげられるのは、学資ローンが借金地獄に変わり、企業年金の崩壊で老後の生活設計が崩れ、医療費が高すぎて医療を受けられず、刑務所が企業にとって格安のアウトソーシング先になっている、という事態だ。

産婦人科医 河野美代子の更年期ダイアリー(河野美代子)

産婦人科医 河野美代子の更年期ダイアリー産婦人科医
河野美代子の更年期ダイアリー

(2006/01)
河野美代子

商品詳細を見る

『Oh!my更年期』と同じ版元から出てる、別の「更年期」タイトルの本を読んでみた。

今はもうなくなってしまった広島発の「月刊家族」というミニコミ新聞に、著者が「更年期」だった頃(95年から約10年間)に書いた連載を抜粋してまとめたものだそうだ。私は「月刊家族」を5年くらい購読していたことがあり、著者の河野美代子さんは、広島でWeフォーラムやったとき(2006年)に来られたこともあり、そういう懐かしさと、同じ版元の「更年期」タイトルの本という興味とで、借りてみたのだ。

どれだけ自分の心身がメチャメチャになって大変だったかがたくさん書いてあった『Oh!my更年期』にたいして、河野さんのこの本は婦人科にくる女性たちがいかに男のいいようにされているかを嘆いたり、ジェンダーフリーバッシングのひどさを憤慨したり、「怒り」系という感じだった。
 
 
プロフィール
 
 

乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
    乱読ブログバナー
本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

amazonへリンク

 
 
最新記事
 
 
 
 
最新コメント
 
 
 
 
カテゴリ
 
 
 
 
Google検索
 
 


WWW検索
ブログ内検索
Google
 
 
本棚
 
 
 
 
リンク
 
 
 
 
カウンター
 
 
 
 
RSSリンク
 
 
 
 
月別アーカイブ