ヒロシマとフクシマのあいだ―ジェンダーの視点から(加納実紀代)
![]() | ヒロシマとフクシマのあいだ ―ジェンダーの視点から (2013/03) 加納実紀代 商品詳細を見る |
知人がこの本のブックガイドを書いたと聞き、近所の図書館にないのでリクエストしてみたが、購入されることはなく、ヨソからの相貸で届く。途中、どうもよく分からないところがあって、ぎりぎりまで延長して借りた。
▼フクシマ以後、原発導入の経緯や、大衆社会との関連で〈核〉について検証したものは、それこそ奔流のように刊行されている。そこに本書を付け加える意義が少しでもあるとすれば、それはジェンダーの視点にこだわっていることだろう。(p.18)
著者の加納は、5歳のとき、広島で被爆した。「被爆国がなぜ原発大国になったのか?」、「ヒロシマはなぜフクシマを止められなかったのか?」との問いが著者には堪えたという。急遽取り組んだ〈核〉を軸にした戦後史の検証がこの本の第一部「ヒロシマとフクシマのあいだ」に、反核運動と女性、わけても母性について著者がこれまで書いてきたものが第二部「反核運動と女性」におさめられている。
過去の文章を集めてあるので、似た内容があちこちで繰り返し出てきたりもして、内容だけでいえば三分の一くらいのページ数でまとめられると思うが、念を押すように何度も出てくるのを繰り返し読むことで分かってくることがあるような気もした。
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