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読んだり、書いたり、編んだり 

伴侶の偏差値(深沢潮)

伴侶の偏差値伴侶の偏差値
(2014/03/20)
深沢潮

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『ハンサラン 愛する人びと』がおもしろかったので、同じ著者の最新作を読んでみる。短編なのかと思ったら、最後までイッキの長編だった。

主人公は、35歳の真紀。タイトルにある「偏差値」というのは、受験を控えた者がその上下で一喜一憂するのに似て、真紀が誰彼と自分を引き比べて、上だとか下だとか、自分のほうがいいとかわるいとか、全方位的にやたら気にするところが、微に入り細を穿って描かれているのを、よくあらわしていると思った。

その比べっこも、どんどん状況が変わっていくなかで、何度かどんでん返しがある。小説中では、3・11の大震災以後、ぱたぱたと駒を裏返すように、真紀の目にはいいように見えていた物事や、あんなふうにはなりたくないと思っていた事柄の、別の面が描かれる。

背守り 子どもの魔よけ(株式会社LIXIL)

背守り 子どもの魔よけ背守り 子どもの魔よけ
(2014/03/11)
株式会社LIXIL

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大阪のLIXILギャラリーで3月から5月までやっていた「背守り 子どもの魔よけ展」にあわせて刊行された、LIXILブックレット。会期中に展示を3度見にいって、このブックレットに掲載されている背守りなどの実物をじっくり見た(ブックレット掲載の写真は、石内都による)。

「背守り」とは、背に縫い目のない子どもの着物は背後から魔が忍び込むと思われていて、それを封じるために背中に縫い取りや刺繍、ちょっと綿を入れた押し絵などをつけたもの。子どもが幼いうちに亡くなることも多かった時代に、健やかな成長を願ったもので、「背守り」のほかに、金沢のお寺に奉納されたものがいっぱいあるという「百徳着物」、お守り袋や迷子札など、子どもを守ろうとする心のこもった衣類が展示されていた。

長寿の人がいるうちや、子どもの育ちがいいうちから端布をわけてもらって(=たくさんの徳をもらえるように)、集めた端布をつなぎあわせて着物にしたという「百徳」もよかった。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第68回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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