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読んだり、書いたり、編んだり 

本格小説 [上下](水村美苗)

本格小説 [上] 本格小説 下

本読みの友2人からのご推薦で、図書館の返却期限が迫った本や急ぐ本などを片づけ、準備万端ととのえて、いざ読む。けっこうなボリュームの上下巻(上が460ページ余、下が400ページ余)をついつい夜更かしして読みふけり、起きたらまた読んで、読み終わったら、とてつもなく眠くなって3時間ほど昼寝した。

17歳から女中としておハイソな家へ仕えた土屋冨美子の「語り」、がこの長大な小説のメインと言っていいが、その冨美子の話を「いま」聞いているのが、軽井沢の別荘に迷いこんだ加藤祐介という若い編集者で、その祐介が、冨美子に聞いた話を作者である水村美苗に語る、という入れ子のようなつくりになっている。

冨美子の話の主なところは、自分の仕えた三枝家とその三枝家と浅からぬ関係となった男・東太郎のことである。作者の水村美苗は、その東太郎が父の仕事関係の人間であったことから子どもの頃に会っている。作者が知る東太郎はアメリカに渡って、アメリカ人のお抱え運転手から出世して億万長者になった伝説の人物だが、アメリカへ渡る以前の東太郎には全く異なる境遇の過去があった、という部分が冨美子の話でずっとずっと語られる。
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少女ソフィアの夏(トーベ・ヤンソン)

少女ソフィアの夏(トーベ・ヤンソン)少女ソフィアの夏
(1993/11/15)
トーベ・ヤンソン

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へのへのもへじ文庫で借りた本。似た装幀の『彫刻家の娘』は知ってたけど、こんな短編集もあったのか~。本の帯には、トーベ・ヤンソンの写真と「静寂と孤独を心から楽しむ、フィンランド多島海での短い夏の日々」とある。

少女ソフィアと祖母は、それぞれトーベ・ヤンソンの姪っ子(ムーミン漫画を描いていた弟の娘)と母がモデルだそうだ。フィンランドの多島海(約3万の島があるという)に浮かぶ小さな島で、高緯度の短い夏を過ごすソフィアとパパとおばあさん。巻末には、トーベ・ヤンソン自身が毎夏を過ごしていたという島の写真があって、その写真を見ながら、おばあさんとソフィアはこういう島で、歩き、遊び、けんかをしたのかと思った。

70の歳の差があるというふたりの関係は、年長だからといばることもないし、年少だからと適当にあしらわれることもないし、どちらかがどちらかの言うままになることもない。読んでいてかなりおもしろい。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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