[坂口安吾作品シリーズ]桜の森の満開の下(近藤ようこ)
![]() | [坂口安吾作品シリーズ] 桜の森の満開の下 (2009/03/30) 近藤ようこ 商品詳細を見る |
『戦争と一人の女』を読んだあと、他の安吾作品を近藤ようこがマンガにしたのがあると知って、図書館にあったのを借りてきた。
夜中に読んだらちょっとこわくなってしまった。
あとがきで、近藤ようこは「この小説の内容が私にはサッパリわからないのだ」(p.190)と書いている。そして、「しかたないので、わからないことに正直なまま、安吾が書いているとおりに描いた。わからないのに、なぜ「桜の森の満開の下」はこんなに面白いのだろう。こんなにシンとして懐かしい気持ちになるのだろう」(p.191)と続ける。
主人公は、考えなくとも生きていくことができる山賊の男。鈴鹿峠を越えていこうとする人を襲い、逆らわねば命は助けてやるが、逆らった者は容赦なく殺す。女がいれば連れ帰って女房にする。八人目の女房をさらったとき、女の亭主を殺した。
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