いのち輝く日―ダウン症児ナーヤとその家族の旅路(ミッチェル・ズーコフ)
いのち輝く日 ダウン症児ナーヤとその家族の旅路 (2004/05) ミッチェル・ズーコフ 商品詳細を見る |
『アシュリー事件』や『私は私らしい障害児の親でいい』、『死の自己決定権の行方』などの著者・児玉真美さんから、「選ばないことを選んだ夫婦の記録」と教えられて、読んでみる。
会社で管理職のティアニー(31歳)、大学院生のグレッグ(34歳)の2人は、ピルをやめてから1年近く経って、ようやく妊娠の徴候を知った。喜びあふれる2人。超音波検査も問題なく、胎児診断スクリーニング検査も陰性だった。
出産前の最後の休暇に出かける前に、いつものように産科での定期検査をうけたとき、超音波で、胎児の心臓には部屋が3つしか見当たらないと告げられる。詳しく調べなおしても「胎児の心臓に穴が開いている」という結果は変わらなかった。医師は、こうした心臓の奇形はダウン症のような染色体異常をもった赤ちゃんにみつかることがあるという。
確かなことを知るには、羊水穿刺(アムニオ)を受けなければならない。もし受けるなら、今すぐ。
このドキュメントは、ティアニーとグレッグが、自分たちの納得いく選択をするために胎児診断を受け、妊娠中絶できる期限までの2週間のあいだに、双方の親族や、医師、遺伝カウンセラーなどとも意見を交わしながら、泣き、混乱し、悩みくるしんだ果てに、妊娠継続を選び、そうしてうまれた娘のナーヤが心臓の手術をうけ、2歳になるまでを描く。
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