ばれん―本ばれんの製法と使い方(後藤英彦)
![]() | ばれん―本ばれんの製法と使い方 (2010/06) 後藤英彦 商品詳細を見る |
3月にへのへのもへじ文庫でやった木版画の三色摺のときに、村田美菜子さんに「ばれん」の話を聞いた。そのあと図書館でこんな本があるとおしえてもらったうち、すぐ借りられた版画の本のあと、どなたかが借りておられた『ばれん―本ばれんの製法と使い方』を待っていた。
これは「現役ばれん職人による本ばれんの製法と使用法」を、写真やイラストをたくさん使って解説した本だった。3月に「ばれんの中はこんな風になっています」と村田さんに見せていただいたものが、竹皮を切ってばれん芯の元となる「ばれん綱」を作るところから、当皮(ばれん芯を収める和紙製の皿状の器)の作り方、さいごは竹皮に包むところまで、懇切丁寧に手順を追って書いてある。
竹皮を裂くための「竹皮裂き用針」や、ばれん綱を巻いて芯として仕立てるための「仕立て用アクリル板」、当皮を作る際に使う糊「わらび粉渋糊」(和傘や提灯、金箔を貼る糊としても使われる)などの作り方もあって、もうほんとうにこの本に添って、材料を集め、道具を揃えてやっていけば、「本ばれん」が作れる(はず)と思えるつくり。
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