読んだり、書いたり、編んだり 

12月によみおわった本

12月に、てっぺんから最後まで読んだ本のリスト。編み物で手を動かしながら、本を読んだり、借りてきたDVDで映画を見たり。手を動かしながら考えたりするのは、散歩しながら思いをめぐらせるのと、ちょっと似てる気がする。

10月、11月に続き、今月も本屋あるいは本をネタにした本をいくつか読んだ。今月さいご、そして今年さいごに読んだ本にあった一節――「本には人の気持ちが入っている。だから会いに行って、そこで買う」。本をつくること、それを売ること、買うこと…それが交わるときもあるのだと、思い出した気持ち。

11月末にうけた健診結果で「要治療」の警告付きでいくつか引っかかり、再チェックや精査を受けに、医者めぐり。カラダがきつくて、もしかしてと思っていたが、貧血が思っていた以上にひどくなっていた。食餌療法で改善できるかどうかギリギリのラインだというが、年明けに精査の結果をみて、しばらく治療になるかもしれない。

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思い出よせあつめ帽子

今シーズンの編みはじめは、針にかけたまま持ちこしていた帽子で、妹1号にもらわれていった。あれは少しずつ残っていた糸を組み合わせて編んだものだった。

残り糸を組み合わせて、もうひとつ帽子を編んでみようと、いろいろよせあつめてみた。いちばん裾の赤い糸は、もう30年前に、自分のと妹1号のと2枚、オフホワイトの糸で編んだセーターに、色違いでラインと名前を編み込んだ糸の残り。妹にはこの赤、自分のはブルーを差し色に入れた、思い出のなかのセーター…(しばらく着ていたが、その後ほどいてしまった)。

なつかしの赤い糸に続けて、少しずつ残っていた段染め糸を5種類つないで編んでみたら、「イイなあ!こんな色の帽子ないやん!イイやん!」と妹1号が連発。

12月31日の帽子

これは妹2号にやろうかと思っていたが、なつかしの赤い糸も入ってるし、シーズン初めの帽子と交換してもらってもいいしと、年明けに妹2号を訪ねる1号に託す。
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詩人の故郷(草野比佐男)

草野比佐男『詩人の故郷』 鏃出版(やじりしゅっぱん、1991年7月20日発行)

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この本のことを最初に知ったのは、鶴見俊輔の『ちいさな理想』だった。「いわきのNさん」と題された小文に、この本のことも書かれていた。

▼…それ[『詩人の故郷』]は、草野心平の戦中の詩を、彼の仲間であった秋山清の詩とくらべて、論じる一冊の本で、草野心平がかつて汪精衛の南京政府に協力し、中日戦争における日本政府の立場をたたえる詩を書いたことに戦後まったくふれることなくすごし、詩壇もそれにふれることはなく、彼の死にあたって、新聞さえもその戦争中の仕事を見すごしていることへの批判だった。よくしらべてあり、その評価は納得できる。おなじいわきの住人でありながら、郷土の偉人として草野心平を市民全員がほめたたえるというふうにならないところに、戦中・戦前とちがって、戦後はあると思った。(『ちいさな理想』、p.230)

これを読んだときにも『詩人の故郷』を読んでみたいと思っていたのだが、近くでは借りられそうになくて、そのままになっていた。この「いわきのNさん」が、河出文庫からことし出た鶴見俊輔コレクションの3巻、『旅と移動』にも収録されていて、また読んだ。

そのときに蔵書検索をしてみたところ、近隣の図書館にはなく、国会図書館のNDLを引いて、福島県図と滋賀県図の2館にあることまで調べて、図書館に頼んでみると、滋賀県図にあったものを相互貸借で貸してもらえた。

輪針2本づかいの輪っか編み

以前、同居人の母上が編んだ「指なし手袋」を編んでみたくて、マネっこして編んだのをあげた友より、「足首ウォーマーがほしい」との要望きたる。ふだん「輪針でがんがん編んで、ちょっと減らし目して、きゅっ」という帽子ばっかり編んでるので、小さい輪っか編みは久しぶり(前に、帽子を編んだ残り糸で「手首ウォーマー」を編んだことはあるのだが、いったいどうやって小さい輪っかを編んだのかサッパリ思い出せず)。

最近は便利なことに、編み方の動画がインターネット上にあったりするので、「マジック・ループ」とか、「1本の輪針で靴下を2足同時に編む方法」とか(←対になったものを編むのが苦手な私にはよいかと思い)、それらを見てみた。見ている間は、うんうんと分かった気になるのに、いざ糸と針を持ってやろうとすると、この針は次にどこへ入れるのか?と、メビウスの輪状態… 結局「輪針2本で、小さい輪を編む」という方法にて、いつもより小さい輪っかを2つ編んで綴じる。

できあがった「足首ウォーマー」の着用見本
足首ウォーマーの着用見本
Genre : 日記 日記

人が集まる「つなぎ場」のつくり方-都市型茶室「6次元」の発想とは(ナカムラクニオ)

人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは人が集まる「つなぎ場」のつくり方
-都市型茶室「6次元」の発想とは

(2013/10/24)
ナカムラクニオ

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「ブックマーク」読者の方のメールに書いてあった本を図書館で借りてみる。

著者のナカムラさんが、死ぬまでにやりたいことの3つ「カフェと古本屋とギャラリー」を、突然会社を辞め、やってしまったのが、東京の荻窪にある「6次元」という場所。

その「6次元」を開くまでの話が少しと、開いてからの話がたくさん。基本は縦書きの本だが、合間に横書きのあれこれが入り、ちょっと不思議なつくりの本。

「6次元」という場につながった人たちのコメントが、「あなたにとって、6次元とは何ですか?」の問いに対する答えの形で、本のなかの数カ所にまとめられていて、そのコメントを寄せてる人にいろいろと"肩書き"がついてて、これって"肩書き"があるからいいのかなーと思ったりした。かすかに"内輪"な感じを受けるところもあるが、この本を読むかぎり、ナカムラさんという人は、常連でかたまらないように、あえてずらすこと、違う人や風を入れることにも気持ちを向けているようだ。

▼どんな本も開かれないならばその存在はないのと同じ。
 どんな空間もドアが閉ざされたら死んでしまう。
 どんどん新しいドアを開けるような場をつくりたいと思っています。
 近い将来やってくるのは「自給自本」の時代。
 誰もが、自分が編集した1冊のように、空間であそぶ時代がやってくると思います。(p.191)

おまけのリース

しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西のクリスマス会のお手伝いに行き、机や椅子を並べたり、会場の飾り付けをしたり…。「親子でリースづくり」の材料に余分があるからと、私もおまけでつくらせてもらった。

残ったリボンなどで、地味~にリースをかざっていたら、さいごに「これ使わへん?」と、パチンコ玉がつながったような鎖に赤いボールが下がってるのをもらい、それをぐるぐる巻くと「わー、現代アートみたい!」と言われたリースができた。

12月22日のリース
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誰もが難民になりうる時代に 福島とつながる京都発コミュニティラジオの問いかけ(宗田勝也)

誰もが難民になりうる時代に 福島とつながる京都発コミュニティラジオの問いかけ誰もが難民になりうる時代に
福島とつながる京都発コミュニティラジオの問いかけ

(2013/09/05)
宗田勝也

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秋に日塔マキさん(女子の暮らしの研究所)と会った際、しばらく本の話になり、お互い今読んでる本を見せあったときに、教えてもらった本。図書館にリクエストしていたら、ぶじ購入された。

サブタイトルにもあるように、京都市中京区にあるコミュニティFM局のラジオ番組〈難民ナウ!〉からの問いかけが綴られている。2004年から始まった〈難民ナウ!〉は、"難民問題を天気予報のように身近なものに"という願いを込めて、週1回、6分間の放送を続けている(本の後ろのほうで、インドでは"天気予報のように"というのはあてにならないものの喩えで、身近なものにという思いがうまく理解されなかったという、一つの気づきの話が出てくる)。

序章では、「難民」とは誰のことか、が書かれている。
▼難民概念の発生は、「国民国家」や「国民」というカテゴリーの発生に対応している。第一次大戦中、ヨーロッパ諸国は、自分たちの国の領土に生まれた市民と、そうではない帰化市民とのあいだに境界を引くという国民国家の主権を行使した。自らが生活する国の中で、民族的出自により敵国人と位置づけられることを恐れた人々が、自ら無国籍者となることを選んだ。…(p.15)

そうしたところから発生してきた「難民」は、国際的にも難民条約などで定義が与えられていくが、その一つの条件である「迫害」は、「国家が市民に保護を与えられない国々での天災の犠牲者、経済的、社会的迫害と戦争の影響を被った人々を除外していた」(p.19)。だが、その定義では困る人がいる、救われない人がいる。必要に迫られて、「難民」の定義は拡大してきた。

帽子とマフリャー

オーダー帽子の試作品は、たいへんに気に入ってもらえた様子で、その帽子を見た発注者の娘さんにも別に帽子を編むことになった。

色の好みなどを聞き「とにかくあったかいのがいい!」という希望をいれて入手してきた、やや太めの糸で帽子を編んだあと、残り糸でマフリャーを編むとしたらこんな感じと途中まで編んだ写真を送ると、長めのがいいという要望がきたので、さらにひと綛を買い足して、サービスでマフリャーも編む。

12月13日の帽子とマフリャー

完成品を送ったところ、えらく気に入ってもらえたようで、娘さんは「サイコー!」を連発してるとの由。
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嫌な女(桂望実)

嫌な女嫌な女
(2013/05/14)
桂望実

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持って帰るのに軽いので、文庫棚からなにか…と新しめのものを借りてみる。同い年の二人の女を描きながら、話は進む。天性の詐欺師かという小谷夏子。そして、その夏子の遠縁にあたる弁護士の石田徹子。

袖触れあうも多生の縁というのか、たとえば飲み屋で隣り合った男と話しながら、男にわくわくと夢をみさせるのが夏子は天才的にうまい。これまで関わった男たちは、夏子といると楽しくなるという。

遠縁でもあり、そんな夏子とすっかり縁のなかった徹子のところへ、17年ぶりに連絡がくる。24歳の新米弁護士の徹子は、夏子の困りごとの相談に乗り、担当弁護士として問題の解決に動く。担当といっても、夏子よりも、相手の男に同情しそうになる徹子だったりする。

それから数年おきに、夏子が困ったときに、徹子に連絡がくる。夏子は結婚したり、離婚したり、若いのとつきあったり、年寄りに取り入ったり、各地を転々としながら、あいかわらず詐欺師である。若かった徹子も、そして同い年の夏子も、順当に歳をとっていく。さいごの話では、徹子は長年つとめた事務所を引退している。

そういう年月の流れを描いているところが、姫野カオルコの『昭和の犬』のようでもあるなと思った。

『We』187号(特集 困りごとが社会を変える)ができてます

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特集 困りごとが社会を変える
 Weフォーラム2013 in よこはま 報告

【シンポジウム報告】
 日置真世さん・日塔マキさん・小園弥生さん
〝まじくる〟っておもしろい
―社会を変えるたまり場をつくろう


【分科会報告】佐々木るりさん・満田夏花さん
福島を生きるということ―いのちを守るためにできること

「ネックウォーマー 兼 帽子」

私がこれまで一番たくさん編んだ帽子は「輪針でだーっと編んで、終盤でちょっと減らし目をして、最後はきゅっとしぼる」というやつ。これはもう手がおぼえているので、最初のつくり目と終盤の減らし目のあたりをのぞけば、手元を見ずに編める(たまに確認しないと目を落としたりするけど)。この帽子を編むのに手をうごかしながら本や雑誌などを読むのが、冬の楽しみ。

が、たまに違うかたちのものも編む。これまで何度か編んだ「ネックウォーマー 兼 帽子」のタイプは、帽子って脱ぐとなくしたり落としたりするから、そのままかぶったらネックウォーマーになるやつがいい!という注文にこたえて、つくってみたもの。本体部分を輪針でだーっと編むのはいつもの帽子と一緒だが、そのまま減らし目をせず、終盤でかけ目をして穴をあけ、さいごはゆるめに止めて、穴にヒモを通す。

帽子としてかぶるときはヒモをきゅっとしぼり、ネックウォーマーとして使うときはヒモをゆるめてかぶる(ただ広げると、こぶりの腹巻きのようにも見える)。

今シーズンは頼まれて2つ編んだ。

帽子にするとき(その1)
12月2日のネックウォーマー 兼 帽子(帽子)
Genre : 日記 日記

昼田とハッコウ(山崎ナオコーラ)

昼田とハッコウ昼田とハッコウ
(2013/09/26)
山崎ナオコーラ

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山崎ナオコーラの本だというだけで、なかみも知らず予約待ちしていた。届いて「えらい分厚いな」と思う。540ページほどあるのだ。

タイトルがそもそも何だろうと思っていたが、これは登場人物二人の名だった。ハッコウとは、どんな字を書くのかとずっと気になりながら読んでいたら、とちゅうで不意に出てきた。白虹と書くのだった。

そして、これはアロワナ書店という本屋さんの話でもあった。雑誌名や書籍名の一部がリアルに出てくる一方で、地名や他の書店名がさりげなくずらされていて(たとえば、チェーン店だという「書籍一番」は「ブックファースト」かと思ったり、物語の舞台である幸福寺は高円寺のあたりかなと思ったり)、そのなかでも、ここはあの店のことかなと勝手に想像したりして、そうは言っても私は東京の中央線方面のことはほとんど知らないが、自分の勝手なイメージはそれなりにふくらんで、おもしろかった。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第42回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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