読んだり、書いたり、編んだり 

2月によみおわった本

2月に、てっぺんから最後まで読んだ本のリスト。『9条どうでしょう』『日本のいちばん長い日』『一銭五厘たちの横丁』などは2周読み。読みかけの本が3、4冊。
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おとな小学生(益田ミリ)

おとな小学生おとな小学生
(2013/02/06)
益田ミリ

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しごとが「やすみ」の日の朝、やはり本屋をうろうろとして、ちらっとこの本見たら、むしょうに読みたくなり、出たばっかりで図書館にもまだあらへんやろうしな…と購入(図書カードの残高はあともうすこし)。益田ミリが「思い出の絵本20冊をご紹介しつつ、子ども時代のことをエッセイとマンガにしました」という本。

同じ大阪出身で同い年という、そこはかとない親近感のある益田ミリは、妹がいて(つまりは姉ちゃんで)、団地に住んでいたというあたりにも共通点があることがわかった。

読んだことのある本も、そうでない本もあるけど、この本を開いて思い出すこんなこと、、、、が書いてあるマンガとエッセイを読むと、時と場面は違うにしても、(あー、なんかそういう気持ちわかる)とか、(そういうことって、あったなー)とか思うところが、あちこちにあった。知ってる本は、私はこんなん思ったなーと、今の自分の「思い出」を探ってみたり。私も、自分が保育園~小学校の低学年くらいの頃に読んだ本を、思い出してみたくなった。

桐島、部活やめるってよ(朝井リョウ)

桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ
(2012/04/20)
朝井リョウ

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しごとが「やすみ」の日の朝、本屋をうろうろとする(もらいものの図書カードがまだあるのだ)。『チア男子!!』の人が直木賞とったあとで、これまで出た本が並んでるなかで、文庫を購入。この本が最初に出たころ、「なんやおぼえられへんようなタイトルがついてるなー」と思っていた。"ナントカやめるってよ"みたいなやつ、とか言っていた。

読んでみたら、これは高校生群像の小説だった。同じ高校にいる何人かの視点で、その高校生活が描きだされる。そういうところは、『ラヴァーズ・キス』のようでもあり、『夜の光』のようでもあり、高校生群像という点では『幕が上がる』のようでもあった。

タイトルに出てくる「桐島」はバレー部のキャプテンだが、5人の名がついた章のタイトルに桐島の名はなくて、5人の話のなかで出てきたりする。いちばん桐島のことが出てくるのは、同じバレー部で、桐島と同じリベロのポジションで、補欠だった小泉風助の章。

「二十四の瞳」をつくった壺井栄―壺井栄 人と作品(西沢正太郎)

「二十四の瞳」をつくった壺井栄―壺井栄 人と作品「二十四の瞳」をつくった壺井栄
―壺井栄 人と作品

(1998/06)
西沢正太郎

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『二十四の瞳』を読んでみたら、それまで教科書の文学史でやったくらいの知識しかなかった壺井栄が、思いのほかおもしろくて、他の作品とともに、この評伝も借りてみた。

名前と主な作品名くらいは知っていたもののやはり読んだことのなかった吉屋信子を初めて読んだときみたいな、あるいは、平林たい子の評伝を読んだときのような感じだった。

血のつながらない子を育てた『雑居家族』は栄の経験に重なっていて、それは、栄の生家でも「その家に生まれた者でない孤児を引き取って育て」(p.6)ていたのだという。子どもだけでも10人、家業の職人や孤児などあわせて20人近い人がひとつ家に暮らす大家族に栄はうまれ、祖母に育てられた。

風土の伝承、口から口への昔語りや子守歌など、「祖母の膝下で育てられたことが、その後の栄の生き方に、大きく影響を及ぼしている」(p.7)というのを読むと、祖父に抱かれて寝、昔話を聞いたという宮本常一のことを思い出したりする。

ほんのミニコミ「ブックマーク」79号ができました

「ブックマーク」79号半年ぶりに、「ブックマーク」79号ができました。

このミニコミのメインは、読者による「読んだ本・おすすめ本・これから読みたい本」のアンケート。小4から70代まで、こんどの号はとくにたくさん本のアンケートをいただきました。A5判のリソグラフ刷り、今回は24ページです。

読んでみたい方には、送料込み1部200円で送ります(代金は小額切手の郵送でOK)。ご希望の方は、送り先をご連絡ください。
letter_peace(at)yahoo.co.jp

※定期購読の方には、火曜~水曜くらいに届くと思います。
Genre : 日記 日記

ごきげんな裏階段(佐藤多佳子)

ごきげんな裏階段ごきげんな裏階段
(2009/10/28)
佐藤多佳子

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『サマータイム』を読んだあと、図書館にあったのを借りてみた。佐藤多佳子の初期作品集。アパート「みつばコーポ」の裏階段に、フシギなイキモノがあらわれる話が3つ。

こういうヘンなものと出会うのは子どもだけかというとそうでもなくて、親の目にも見える。そこが新鮮。子どもも大人も、ヘンなイキモノと過ごした時間の後で、ものの見方とか行動とか、ちょっとずつ変わっている。そんな話だった。

70年代 若者が「若者」だった時代(週刊金曜日)

70年代 若者が「若者」だった時代70年代 若者が「若者」だった時代
(2012/10/13)
週刊金曜日

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暮れに、『アフター・ザ・レッド』を読んで、そのあとに読んだ『新左翼とは何だったのか』は、内ゲバの話でうんざりして最後まで読まず。図書館で「連合赤軍」と検索してみたらこの本が引っかかり、70年代か~と思って借りてきてみた。

『週刊金曜日』で2009年から2012年に連載された「70年代の光と影」をまとめたものらしい。連載を進めるにつれ浮かび上がったキーワードは「解放」「自由」だった、という。

1970年から79年まで、さまざまな切り口で70年代が書かれる。ウーマンリブ、家永訴訟、日本万国博、あしたのジョー、三島由紀夫と高橋和巳、ニクソンショック、日活ロマンポルノ、二十歳の原点、連合赤軍事件、神田川、水俣、セブンイレブン、つかこうへい、松本清張、東アジア反日武装戦線、ベ平連、村上龍と村上春樹、岸辺のアルバム、京都・東京・大阪の革新知事…

チア男子!!(朝井リョウ)

チア男子!!チア男子!!
(2010/10/05)
朝井リョウ

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前から読んでみたいと思ってたのを図書館から借りてきたら、著者の直木賞が決まった。平成うまれもびっくりだが、自分と20歳違い!ということにおどろく。20歳違いといえば、2月が命日のi先生は、私のちょうど20歳上だった。そういう歳の差か、と思う。

『チア男子!!』は、チアつったら女のもんやろ?と思われがちな点では「ウォーターボーイズ」(男子のシンクロナイズドスイミング)風でもあるし、素人の大学生が集まってチアを始めたという点では『風が強く吹いている』(素人のよせあつめで箱根駅伝をめざす)風でもあった。

登場人物はかなり多いが、キャラがしっかりしていて、読んでいてごっちゃになるところはあまりなかった。

このチア男子たちの青春を読んでいて、「できる」「できない」って何やろ?と思った。すいすいと、そう気張らずとも「できてしまう」人間と、努力して練習を積んで、それでもうまくいかなかったりする人間とは、なかなかお互い分からへん。スポーツでなくとも、勉強や仕事や何やかや、そういうのが「すらすらとできる」人間と、どうも手際や要領がわるかったりする人間と。

「正しい」って何やろ?とも思った。あることが「正しい」としても、それでかならずしも気持ちは動かない。チームでなにかをやっていくときに、何が人を動かすのかと、自分の仕事のことなんかも考えた。

2/16(土):子どもたちが「自分らしく」いられる場所づくり─性的マイノリティを学校で支える工夫

土曜の午後↓この講座の会場で『We』を販売させていただけることになりました! 
「知る」&ワークショップで「一緒に考える」講座です。

2/16(土):子どもたちが「自分らしく」いられる場所づくり
  性的マイノリティを学校で支える工夫
http://www.toyonaka-step.jp/04_seminar_event/sexualminority.html

2013年216日(土) 13:00~15:30
場所 とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ(阪急「豊中」駅すぐ) セミナー室1 すてっぷへのアクセス
講師 塩安九十九さん(Gフロント関西)
無料

「この人なら言える」
「ここなら本当の自分を出せる」
性的マイノリティの子どもたちは、学校では「いないことになっている存在」として扱われることに不安を感じています。
信頼できる大人や大丈夫と思える場所があることで安心して成長していけます。
大人になった当事者から直接話が聞ける貴重な機会です。学校や地域で、今、言えずに悩んでいる子どもたちへのサポートのヒントを見つけに、ぜひご参加ください!
Genre : 日記 日記

ちょっと春

河津桜

先日、静岡からハッサクを送っていただいたときに、つぼみのついた河津桜の枝が数本入っていた。水にさしておいたら、つぼみがほころんで花が咲きだした。

昨日の味噌汁の具は春キャベツと揚げさん。
外は寒いけれど、食卓にちょっと春。
Genre : 日記 日記

バラ色の怪物(笹生陽子)

バラ色の怪物バラ色の怪物
(2007/07/14)
笹生陽子

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笹生陽子の『サンネンイチゴ』を読んだら、何年か前に読んだ『バラ色の怪物』をまた読みたくなって借りてくる。こっちも主人公は中学2年、14歳の遠藤トモユキ。

遠藤の父は、知人の借金の連帯保証人になっていて、その知人の会社の倒産で多額の債務がふりかかったときに姿を消した。父と母の離婚が成立したあと、遠藤は小学校に入った頃から母と二人家族だ。

中学2年生の母親が40代というのは、そう不思議なことではないのだろうが、「うつむいた母のうなじには白髪がまばらにはえている。三十代の終わりまで、なんの予兆も見られなかったのに、四十代に入ったとたんに、なぜだかめっきりふけこんだのだ」(p.25)というような、息子の目から見た母の姿が描かれるのを読むと、その母と同世代になっている自分自身もカラダの曲がり角を感じていて、あーそういう歳かなと思う。

遠藤が両親の離婚のいきさつを知ったのは小6の秋。ふと興味がわいて、母にたずねると、案外あっさり教えてくれた。
▼真相を知る前とあとでは、たぶん、なにかが変わったはずだ。人は、そうして変化しながら成長していく生きものらしい。変化していく自分自身を、遠藤はたまに怖いと思う。きのうまでいた父が突然姿を消した日のように、いつ、なにが、どう変化するのか、予測するのは不可能だから。(p.26)

サマータイム(佐藤多佳子)

サマータイムサマータイム
(2003/08/28)
佐藤多佳子

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佐藤多佳子のこの本は、いつだったか読みかけたことがあったのだが、読みきらずに返してしまった。この人の本が好きだという人からすすめられたのだったと思うが、どうも乗らなかった。図書館でみかけて、久しぶりにまた借りてきてみる。

6年前の夏、ぼくはどしゃ降りの雨のなか、プールで泳ぐ彼と出会った。左腕がなく、右腕だけで泳ぐ彼の姿から、ぼくは目を離せなかった。ぼく・進は小5、彼・広一くんは2つ上だった。

1つ上の姉の佳奈と、広一くんと、ぼく。夏の思い出は、3人で食べた海のゼリー、広一くんと佳奈が連弾したサマータイム、佳奈が練習につきあった広一くんの自転車の特訓。そして秋がすぎて、広一くんは引っ越してしまい、連絡はとだえた。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第37回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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