読んだり、書いたり、編んだり 

1月によみおわった本

1月に、てっぺんから最後まで読んだ本のリスト。なるべく読んだメモを書いておこうと思うが、たぶん全部は書ききれないし、何読んだっけとたどるのが大変になってきたので、ことしは久しぶりにリストをつくろうと思う。

諸般の事情により、読みかけで手許にない本もいくつか。あとちょっとの横山秀夫『64』(文藝春秋)とか、吉野源三郎の『人間を信じる』(岩波現代文庫)とか。

枕元の山から久々にひっぱりだして読んだのが、益田ミリの『結婚しなくていいですか すーちゃんの明日』(幻冬舎文庫)。すーちゃんが、さわ子さんちでおばあさんに挨拶する場面が、やっぱりいい。さわ子さんのお母さんが、自分のことを忘れてしまった母だけど、長生きしてほしいのというところも、いい。
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新美南吉童話集

新美南吉童話集新美南吉童話集
(2006/11)
新美南吉

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蔵書点検で1週間閉まる前の図書館へ行き、同居人のカードの空きで、文庫本を4冊ほど借りてもらう。文庫の棚からぐさぐさ抜いた1冊が、『新美南吉童話集』

新美南吉といえば「ごん狐」(これはたしか小4の教科書で読んだ)、そしていつどこで読んだか忘れてしまったが狐の子が母狐に片方の手を人間の手にしてもらって町へ行く「手袋を買いに」。でも、それ以外に、新美南吉の書いたお話を読んだことはまったくなかった。

南吉の童話は、どれもあたたかく、おもしろかった。

南吉が、1913年うまれで(だから、今年は生誕100年だ)、昭和18年に30の誕生日を目前にして結核で亡くなっていることは、初めて知った。そんなに若死にだったのか。去年が生誕100年だった松本竣介も早くに亡くなったけれど、それでも36だ。父の父、私からすると祖父にあたる人も、戦争が終わった頃に結核で死んでいる。「時代がよければ、死ななくてすんだ」と父から何度も聞いているだけに、南吉を亡くした家族も、そういう思いだったかもしれないと思う。

『We』182号(特集:地域でゆるやかに支えあう)ができました(2013年2・3月号)

『We』182号ができました。
ぜひ、手にとってお読みください!
定期購読の方には、本日(1/29)横浜より発送です。
http://femixwe.cart.fc2.com/ca19/80/p-r3-s/
(1冊800円・送料80円)

We182号(特集:地域でゆるやかに支えあう)特集:地域でゆるやかに支えあう
【インタビュー】丸尾多重子さん 
楽しく生きていきたいよね
つどい場さくらちゃんの日々


【お話】牧野賢一さん
グループホームは地域福祉の拠点
―就労援助付グループホーム「下宿屋」の試み



震災後を生きる
【寄稿】下地真樹さん
震災がれき受け入れになぜ反対するのか
Genre : 日記 日記

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について(高橋源一郎)

「あの日」からぼくが考えている「正しさ」について「あの日」から
ぼくが考えている
「正しさ」について

(2012/02/25)
高橋源一郎

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2011年3月11日以降、この年に高橋源一郎が書いたツイッター上の「ことば」と、この年に書いた小説、評論、エッセイ(ものによってはその書き出し部分)が編まれた本。3月11日からのあの年に、何を書こうとしたかを知ってもらいたいと思った、と書いてある。

2009年の暮れにツイッターを始めたという高橋は、ある晩「午前0時の小説ラジオ」という番組を始めた。午前0時から1時間近く、一つのテーマについて連続してツイートする。そうしてインターネットの「海」へ流れていった「ことば」について、高橋は、「街頭に立って、ギターを弾いたり、詩を朗読する人のようだった」(p.4)と書く。

▼多くの場合、街頭を歩く人は、ほとんど無関心で、その弾き手や、朗読者の横を通りすぎてゆく。それでいいのだ、と思った。生々しい「ことば」が飛び交い、直接、取り引きされる現場に、自分の「ことば」を置いてみること。それは、ずっと、ぼくがやりたかったことのような気がした。(p.4)

「ブックマーク」79号をつくりはじめます

月曜にようやくWeの入稿がすみ、それで気がゆるんだのか、ここまでずーっと風邪もひかずお腹もこわさずにきたのに、火曜から体調が怪しくなり、水曜、木曜と発熱で寝込む。木曜は38度まで熱が上がって(インフルか)とビビるも、熱さましの頓服のんだら、どわーっと汗が出て、ようやく熱がおさまってきた。まだ咳がちょっと残り、養生中。

近日、次の「ブックマーク」79号をつくりはじめます。

読者のみなさんで「読んだ本、おすすめ本、これから読みたい本」のことを書いて送ってくださる方は、1月中によろしくお願いいたします。
letter_peace(at)yahoo.co.jp

「ブックマーク」は、読者による「読んだ本・おすすめ本・これから読みたい本」のアンケートがメインのミニコミです。津々浦々の読者が、それぞれ好きに「本」を語ります。自分がふだん絶対手にとらないような本に会いたい方におすすめです。

A5判のリソグラフ刷りで、毎号20ページ前後。読んでみたい方には、送料込み1部200円で送ります(代金は小額切手の郵送でOK)。ご希望の方は、送り先をご連絡ください。
letter_peace(at)yahoo.co.jp

いまのところ、2月中に印刷発送したいと思っています。
We次号の発送は、来週の火曜(1/29)です。
Genre : 日記 日記

ウィンター・ホリデー(坂木司)

ウィンター・ホリデーウィンター・ホリデー
(2012/01)
坂木司

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話のなかみは何もしらべず、図書館で空いてた坂木司の本をまた借りてみる。表紙カバーにあるのは、お菓子の家のようで、タイトルは「ウィンター・ホリデー」、どんな話か。

これは、『夜の光』『先生と僕』のような"ちょっとした謎解き"の話とは、また違った。

ハニービー・エクスプレス、通称「ハチさん便」と呼ばれる宅配便をやってる運送会社で働く「俺」=大和(ヤマト)のまわりの話。

かつて別れた恋人は、大和の知らぬ間に一子を産んで、一人で育てていた。まったく知らずに、ある日いきなりその息子・進と、「初めまして、お父さん」と夏に運命の出会いを果たした大和は、冬休みに進とまた会えるのを楽しみに仕事に励む。

元ヤンキーで元ホストの大和は、進との出会いを一つのきっかけに、昼の宅配便の仕事にかわったのだ。

株式会社 家族 私も父さんに認めてもらいたい篇(山田かおり、山田まき・絵)

株式会社 家族 私も父さんに認めてもらいたい篇株式会社 家族
私も父さんに認めてもらいたい篇

(2012/09/26)
山田かおり
山田まき・絵

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リクエストしていた、『株式会社 家族』の続きの本が図書館に入る。メインタイトルが前の本とまったく同じせいか、図書館へ借りにいくと「これであってますか?」とメモがついていた。あってます、あってます。

前作とおなじく、笑いのこみ上げる文章が綴られている。前作とおなじく、妹・山田まきさんの絵もおかしい。こんどの本は、とちゅうで紙が何種類か変わり、とりわけ蛍光系のどピンクのページは、目がギンギンした。

父の電話のループする言葉を書き写したとおぼしき、字のつまった2ページがくっついた「電話」というのが、えらいおもしろかった。

山田さんは、父か母にわりとよく電話をかけるらしい。

生まれてきてよかった―てんでバリバラ半生記―(玉木幸則)

生まれてきてよかった―てんでバリバラ半生記―生まれてきてよかった
―てんでバリバラ半生記―

(2012/10/22)
玉木幸則

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「生まれてきてよかった」と、12/23に参加した新型出生前診断の集会で、ダウン症の本人さん(前でトークした3人)から聞いた。この玉木さんの本のタイトルも、同じ。

玉木さんのことは、メインストリーム協会とか、NHK教育の「きらっといきる」(私のなかでは牧口一二のイメージが強いのは、玉木さんが出るようになった頃にはますますテレビを見なくなっているからだろう)とか、いまやったら「バリバラ」(テレビを見る習慣がますます失われて、ほとんど見たことないけど)とくっついている。

玉木さんの書く半生記は、年がいっこ違いということもあって、あーこんなんあったなーと同世代としてもおもしろかった。地元の学校ではなくて養護学校へ行ってた子もおったんやろうけど、私の通ってた公立小学校でも、障害児とのつきあい方は、玉木さんが地元の小学校でもってもろてた先生らみたいな柔軟さがあった、ような気がする。

お母さんが「私がちゃんと産めば、こんな体にはならんかったのに」と言っていたのを、子どもの玉木さんは何気なく聞いていたが、大人になってからいろいろ考えたことをこんな風に書いている。

先生と僕(坂木司)

先生と僕先生と僕
(2007/12)
坂木司

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『夜の光』がおもしろかったので、図書館で空いてる本をまた借りてみた。これも、ちょっとした謎を解いていく(犯罪を未然に防いだりもする)、こわくない系統の話。ステレオタイプをひらりと返してみせるところも、この作者のみりょくかも。

こんどの登場人物は、地方から出てきて大学に入ったばかりの伊藤二葉(18歳)と、公園で推理小説の文庫本を開いていた二葉にアルバイトしないかと声をかけた中学1年の瀬川隼人(13歳)。

社会運動の戸惑い  フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動(山口智美、斉藤正美、荻上チキ)

社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動社会運動の戸惑い
フェミニズムの「失われた時代」と
草の根保守運動

(2012/10/31)
山口智美、斉藤正美、荻上チキ

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出たときから、読んでみたいなー、買おっかなーと思っていた本。あまりの忙しさと、とある人の「あんな人たちの本読まなくていい」発言でちょっと気持ちをくじかれたが、やっと12月に入手。

私はたぶん、フェミちゃん周辺の本や書き物を人よりは多めに読んでいるが、この本を読んで、どうも90年代半ば以降がごそっと抜けてるんやなと思った。90年代終わりから2000年代初めは、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、死人が出たり病人が出たり、自分の周辺がてんやわんやだったせいもあるのだろうが、「男女共同参画社会基本法」が成立したことは私の記憶には全く残っていない。

この基本法制定以降、都道府県や市町村で「男女共同参画条例」がぞくぞくと制定されたこともほとんど記憶になく、条例制定をめぐって各地でいくつか悶着があったことは知識としては知っていたが、具体的に何が問題になっていたのかは知らなかった。

法にしろ条例にしろ各地の施設名称にしろ、「男女平等」ではなくて「男女共同参画」というフシギな言葉になったいきさつもよく知らずにいるが、「男女共同参画って、何なん?」というギモンは、いつしか私の中に育っていた。

奥むめおものがたり―女性解放への厳しい道を歩んだ人(古川奈美子)

奥むめおものがたり―女性解放への厳しい道を歩んだ人奥むめおものがたり
―女性解放への厳しい道を歩んだ人

(2012/07)
古川奈美子

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なんとなく借りてきた本。「ジュニア・ノンフィクション」というシリーズの、「日本の人物ものがたり」の一冊。ほかに入ってる人物は、芭蕉、正岡子規、若山牧水、北原白秋、滝廉太郎、丸木位里・俊、渋沢栄一、樋口一葉、野口雨情、新渡戸稲造など。私が子どもの頃に読んでいた"伝記"や"偉人伝"とは、ちょっとラインナップが違う(30年前と違うのはあたりまえか)。この本を書いたのは、むめおが参議院議員をしていた時代に秘書をつとめた人である。

奥むめおのことは「主婦連の人」というくらいしか知らずにいたが、ものすごいエネルギーで女性の生活向上に取り組み、「主婦連」に至るまでにも実に多くのことをした人だった。全国婦人会館協議会(いまの全国女性会館協議会の前身)をつくったのも、むめおだったのかと知る。

レモンタルト(長野まゆみ)

レモンタルトレモンタルト
(2012/10/16)
長野まゆみ

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まだ図書館も開いてへんしーと、駅前の本屋を半時間ほどうろついて、長野まゆみのこの文庫を買う。長野まゆみ、なつかしーなー、『少年アリス』ってどんなんやったっけなーと思う(『少年アリス』は、そのむかし保育園から学童と一緒だった幼なじみに貸してもらった本である)。

若くして死んだ姉、その夫である義兄と、弟の私。姉の思い出がところどころに差しはさまれつつ、二世帯住宅の一軒家で、義兄と壁を隔てて隣に暮らす私の二人のちょっとフシギな話。私の周りで起こる妙な小事件について、推理好きの義兄は物語につくってみせる。そこは、ちょっと坂木司風。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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