読んだり、書いたり、編んだり 

ほんのミニコミ「ブックマーク」78号ができました

BM78.jpgここ数年はニッパチ発行の、ほんのミニコミ「ブックマーク」78号半年ぶりにできました。

このミニコミのメインは、読者による「読んだ本・おすすめ本・これから読みたい本」のアンケート。A5判のリソグラフ刷り、今回は20ページです。

読んでみたい方には、送料込み1部200円で送ります(代金は小額切手の郵送でOK)。ご希望の方は、送り先をご連絡ください。
letter_peace(at)yahoo.co.jp

※定期購読の方には、火曜~水曜くらいに届くと思います。

Genre : 日記 日記

誰もが暮せる地域づくりフォーラム2012~今、取り戻す「存在の価値」 誰にも在る「命のこと」について考えましょう~(9/1、兵庫・伊丹)

We173号『We』173号で、「誰もが当たり前に生きていくために─24時間の生活支援を〈仕事〉にする」のお話をうかがった李国本修慈さん(くにやん)ところのNPO法人地域生活を考えよーかいが主催する地域づくりフォーラムです。私もフォーラム実行委員に加わっています。

地域での生活支援のなかで感じられる「生きづらい社会」を変えていくには、制度によるセーフティネットだけでなく、人と人とのつながり・混じり合いが必要なのではないか? 少数派の方々、特に重症心身障害、超重症児、難病、遷延性意識障害等といわれる方々のネットワークを強くしていくこと、またその他の事業や研究とリンクしつつ何度でも確認すべき「存在の価値」を、このフォーラムに集う人たちから発信していきます。(byくにやん)

くにやんによるゲスト紹介=
  誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2012のお知らせです
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9月1日、ご都合のつく方はぜひ来てほしいのですが、むずかしぃーという場合は、このフォーラムに関わる人たちのブログ記事を読んでいただければと思います。

お話をしてくださる西村理佐さん(ほのかあさん)のブログ=
  大切にしなければならない、「ネットワーク」の意味。
シンポジスト・大坪雅子さんのブログ=
  しぇあーどさん
シンポのコーディネーター・尾瀬順次さんのブログ=
  入念京都会議…「誰もが暮せる地域づくりフォーラム2012」に向けて
『三人暮らし』の五十嵐正人さんのブログ=
  誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2012

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誰もが暮らせる地域づくりフォーラム2012
今、取り戻す「存在の価値」
誰にも在る「命のこと」について考えましょう


日時:2012年91日(土) 10:00~17:00(9:30開場)   
会場:伊丹商工プラザ 伊丹市立産業・情報センター 6階 マルチメディアホール
 ※阪急伊丹駅から7分、JR伊丹駅から徒歩8分 アクセス
 ※駐車場は、宮ノ前地下駐車場をご利用ください
参加費は不要です

プログラム
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酔いがさめたら、うちに帰ろう。(鴨志田 穣)

酔いがさめたら、うちに帰ろう。酔いがさめたら、うちに帰ろう。
(2006/11)
鴨志田 穣

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サイバラと月乃光司の『おサケについてのまじめな話』に続き、カモちゃんの本を借りてきて読んでみる。

サイバラが書いていた、アルコール依存症のきつさ、「本人の心根や性格には関係なく、こんなに悪質なことができるのかっていうようなことをする」というのを思い浮かべながら、いわばそれを本人の側から書いたのがこの本なのだと思って読んでいた。カモちゃんは、こんな風にして、アルコール依存症から脱けようとしたのだと思って読んでいた。

本の最後にきたら「この物語はフィクションです」とあって、えっ?と思うと、図書館のラベルも913、小説だった。

新版 人間をみつめて(神谷美恵子)

『新版 人間をみつめて』朝日選書、1974年8月20日第1刷発行

1971年に出た『人間をみつめて』初版の3年後、1974年に朝日選書の1冊として新版の『人間をみつめて』が出ている。

「改訂版へのあとがき」(p.258)にも書かれているように、初版とは構成の一部が変わっており、II部の「らいとともに」(「らい」には傍点)から「短文二つをとり除き」、以前はIII部にあった「光田健輔の横顔」がここに入れられている。また、移動した光田についての文章とともに初版のIII部にあった人物論4つが廃され、III部は全く新しく「島日記から」となった。

II部から削られた短文二つとは、「万霊山にて」と「米国のらい病院をたずねて」(「らい」には傍点)だが、これらは、のちにみすず書房から出た『人間をみつめて』では復活して収められている。万霊山(ばんれいざん)は納骨堂。

初版にはなかった「島日記」は、神谷美恵子が40代でふたたび長島愛生園へ行くことになってから、島滞在のたびに小さな手帖に書きつけていたという日録である。この新版では、そのうち特に「関係事項」を拾いあげたものが収録されている(「島日記」の全体は、のちにみすず書房から出た著作集の9巻『遍歴』に収められている)。

『人間を見つめて』初版(神谷美恵子)

『人間をみつめて』初版 朝日新聞社 昭和46年8月20日第1刷発行

向井承子さんの詩の引用(『We』179号「往復書簡」)がきっかけで、神谷美恵子の『人間をみつめて』を版違いで借りてきて読む。これらの本の大部分は同じだが、少しずつ内容が違う。

最初に借りてきた初版は、朝日新聞社から1971年に出たもの。版違いの本を並べてあっちを読み、こっちを読みしていて分かったことは、朝日の初版のIII部「忘れ得ぬ人びと」に収録された文章のうち、以下のものが、1974年の改訂版では削られ、その後のみすず書房版でも復活していない(他の本に入っているのかもしれないが、今のところ、ネット検索の範囲では発見できず)。

第III部「忘れ得ぬ人びと」のうち、改訂版で削られた文章と、その初出

「ミッシェル・フーコーとの出会い」…初出『みすず』誌 1969年5月号
「シモーヌ・ヴェーユの軌跡」…初出『神戸女学院大学新聞』1970年10月20日号
「新渡戸稲造の人格形成」…『からだの科学』誌 1971年1月号
「ヴァジニア・ウルフの夫君を訪ねて」…1967年『ももんが』誌より『英語英文学世界』誌 1968年3月号に転載

*『ももんが』誌については、この後に収録されている「光田健輔の横顔」(これは改訂版以降もずっと収録されている)の注記に、「田中隆尚氏が主宰する同人雑誌、高崎市…、ももんが発行所、月刊」とある。

この削られてしまった文章群がひじょうにおもしろかった。

『人間をみつめて』『うつわの歌』『遍歴』(神谷美恵子)

『We』179号の「往復書簡」で、向井承子さんが神谷美恵子の詩の一節を引用され、それを校正のときにチェックしたのがきっかけで、「なぜ私たちでなくてあなたが?/あなたは代ってくださったのだ」のあの詩に、どうも表記の違うバージョンがあることが判明。

向井さんは当初の原稿に、「許してください、らい者よ」と書かれていたが、その箇所は図書館で『人間をみつめて』をあたっていただくと(向井さんは1980年の著作集2巻を参照されたとのこと)、「ゆるして下さい らいの人よ」(「らい」には傍点)となっていた。向井さんは、自分のメモや記憶との違いが解せないとおっしゃっていたが、入稿した原稿は、『人間をみつめて』にあわせて、「なぜ私たちでなくてあなたが?/あなたは代って下さったのだ/…ゆるして下さい らいの人よ」(「らい」には傍点)とした。

人間をみつめて (神谷美恵子コレクション)『人間をみつめて』
向井さんが引用元だとした『人間をみつめて』の最新の版は、みすず書房から2004年に出ている神谷美恵子コレクションだが、この『人間をみつめて』には、初版(1971年、朝日新聞社)、改訂版(1974年、朝日選書)、そして神谷美恵子著作集の2巻として編まれた版(1980年、みすず書房)と、2004年の版の前に少なくとも3つのバージョンがある。

これらの本の大部分は同じだが、それぞれ削られた文章があったり、加えられた文章があったり、少しずつ内容が違う。

「らいの人」と「らい者」が気になって、どこかの時点でこの詩の表記の変更があったのかと思い、それぞれ図書館で書庫から出してもらったり、ヨソの図書館から相互貸借で借りてきてみたのだが、これら版違いの『人間をみつめて』の中で「らいと私」(「らい」には傍点)の章に引用されている上記の詩のタイトルは初版からすべて「らいの人に」(「らい」には傍点)となっていた。

向井さんが自分のメモに取られていたという「らい者よ」が出てこないのが不審で、他にこの詩が収録されている本がないか調べた結果、神谷美恵子の死後に、「みすず書房の吉田欣子氏が熱意をもって収集し、編集された」という『うつわの歌』(1989年、みすず書房)と、『神谷美恵子の世界』(2004年、みすず書房)、神谷美恵子著作集の9巻『遍歴』(1980年、みすず書房)がみつかった。

『季刊 福祉労働』135号 特集:東日本大震災と障害者(福祉労働編集委員会)

『季刊 福祉労働』135号 特集:東日本大震災と障害者『季刊 福祉労働』135号 
特集:東日本大震災と障害者

(2012/06/20)
福祉労働編集委員会

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特集は、「東日本大震災と障害者」。被災した各地からのレポートのほか、障害者制度改革と総合支援法案について尾上浩二さんが書いたもの、青い芝の綱領について書いた戦後障害者運動史再考という論文、「ヒトiPS細胞は何をしたのか」という新連載が収録されている。

巻頭は、「長期的に人を支える仕組みづくりのために、生活の細部を丁寧に伝えていくことが言論の役割」という大野更紗さんインタビュー。

福島での子ども時代を語った話のなかで、「何世代か前にハンセン氏病を発症した家には苛烈な差別がまだリアルに生きていました」というところに、1984年生まれの大野さんに記憶されるくらい、リアルに差別はあったんやなと思う。老人たちは「あそこの家ではお茶を飲んじゃいけない」「あそこのせがれとは絶対につきあうな」と、ひそひそ言ったそうだ。大野さんは、子ども心に「え、なんで!?」と思っていたと。

▼「知的障害の人たちは、差別されながらも、田舎というだだっ広い空間の中で、農業労働者としてコミュニティの中に労働と居場所があったりした気もします。でも、病者、特に病痕がある人に対する『村八分』、排除はすさまじい。病者や身体障害者は家の『穢れ』とされ、なきものとされる。精神疾患や、認知症についても『座敷牢』の世界です。それらは文献や資料の中の出来事ではなく、わたしにとっては、近しい地域社会そのものでした。…」(p.9)

この大野さんの話に、自分と同世代のろう者が、聾学校では手話を禁止され、ひたすら口話教育の訓練をされた、という話を聞いたときと同じくらいの衝撃をうける。

谷川俊太郎詩選集 3

谷川俊太郎詩選集 3谷川俊太郎詩選集 3
(2005/08/19)
谷川 俊太郎

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向井承子さんからいただいた、『脳死・臓器移植 私たちのメッセージ』(「臓器移植」の性急な立法化に反対する連絡会編)の冒頭に、谷川俊太郎の「誰にもせかされずに」があった。連絡会主催の、「脳死・臓器移植」を考えるシンポジウム(1994年10月8日)で朗読されたものだという。

どれかの詩集に入ってないかと探したら、この詩選集に、単行本未収録詩篇として収められていた。

誰にもせかされずに私は死にたい」から始まる詩の、最後の2連はこんなだ。


誰にもせかされずに死にたいから
誰もせかさずに私は死にたい
丸ごとのただひとつのいのちのままで私は死にたい
限りあるいのちを信じるから 限りあるいのちを慈しむから
今も そして死のときも

誰にもせかされずに私は死にたい
扉の外で待つ者が私をどこへ連れ去るとしても
それはもうこの地上ではないだろう
生きている人々のうちにひそやかに私は残りたい
目に見えぬものとして 手で触れることの出来ぬものとして
(pp.235-236)

西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気(西原理恵子、月乃光司)

西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気西原理恵子×月乃光司の
おサケについてのまじめな話
アルコール依存症という病気

(2010/07/01)
西原理恵子、月乃光司

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アルコール依存症の人の、家族が読むのになにかいい本ありませんかとお尋ねをうけて、私で思いつく本をあげてみたほかに、元同僚さんに聞いてみたら、このサイバラ本をおしえてもらった。読んだことがなかったので、図書館で借りてくる。

サイバラの元夫のカモちゃんが、アルコール依存症を患っていたことは、うっすら知っていた(映画「毎日かあさん」でも、カモちゃん役の永瀬がずいぶん暴れていた)。サイバラの他の本にも、そんなカモちゃんのことが、時々出てきていた。

カモちゃんは、アルコール依存症という病気から生還したのだが、もう一つの病気・ガンもあって、半年の陽だまりのような思い出をのこして、亡くなった。42歳で。いま自分がもう42を過ぎたこともあって、若い、若すぎると思う。

幸か不幸か、サイバラ自身が稼いで生活できていたので、カモちゃん放り出すまで、6年間もガマンしてしまった、そのことを一番後悔しているとサイバラは書く。皮肉なことに、ガマンしてガマンし続けたサイバラが離婚を決意したことで、カモちゃんは心底から「お酒をやめる」と言い出した。

▼専門用語では、「底つき」と「気づき」というのですが、これ以上最低最悪の自分はない、というふうに底をつき、「お酒はやめなきゃ」と本人に気づかせることが、アルコール依存症の治療の第一歩だそうです。…自分で決めて、自分の後始末は自分でするしかないということに本人が気づくまで、周囲は放っておいてやらないといけないんです。(p.22)

Weフォーラム終了

Weフォーラムは終わりました。
福島(二本松、福島)→宮城(仙台、松島、塩竃)と経由して、昨晩帰りました。

まる5日、パソコンの前を離れ、人に会い、山や海を見た。
福島と宮城で聞いた被災のこと、電車に乗り、街を歩いて感じたこと、それぞれの場所で人は暮らしているということ…。

本や新聞やネットで読むのとはまた違う、一人ひとりのお話。見て、聞いて、感じたことを、自分の中をくぐらせて、考えたい。
Genre : 日記 日記

Weフォーラム、間もなく(8/3~7のあいだ大阪不在です)

8/5、分科会はまだ席に余裕があります
当日のご参加も歓迎です!

Weフォーラム2012 in 福島
日程:2012年84日(土)-85日(日)
会場:福島県男女共生センター「女と男の未来館」
来て、感じて、伝えてほしい…
放射能汚染の中で生きのびるために
  

分科会1 いま、いのちを守るために(保養避難)
http://femixwe.blog10.fc2.com/blog-entry-440.html

分科会2 放射能汚染とたたかう農家の挑戦
http://femixwe.blog10.fc2.com/blog-entry-441.html

分科会3 放射線について子どもたちに何をどう伝えたらいいの?~放射線の授業をつくる
http://femixwe.blog10.fc2.com/blog-entry-442.html

分科会4 被災地で深刻化する高齢者の認知症
─今だから寄り添って癒しと笑いで生きる力を取り戻そう!
http://femixwe.blog10.fc2.com/blog-entry-443.html

分科会5 若者の視点でみた「ふくしま」
http://femixwe.blog10.fc2.com/blog-entry-444.html
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Weフォーラムの前後、8/3~7のあいだ大阪不在です。どこかでメールをチェックできるかもしれませんが、しないかもしれません。
※Weフォーラム開催にともない、スタッフ全員が出払うため、8月3日(金)~8月6日(月)のあいだ、フェミックス通販は商品発送を休みます。この期間に注文をいただいた商品は8/7(火)より順次発送いたしますのでご了承ください。

アニーのかさ(リサ・グラフ)

アニーのかさアニーのかさ
(2010/07/30)
リサ・グラフ

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長靴をはいて、傘をひろげた表紙のイラストに、雨の話かな?と思いつつ読みはじめると、「かさ」は、比喩なのだった。

カバーの袖には、こう刷ってある。
「アニー、おまえ、
 前はおもしろいやつだったのにさ
 …今じゃ、気をつけてばっかりだな」


安全であることを気をつけて気をつけて気をつけているアニーは10歳。前なら、メープル坂を自転車で下るのも、風をきって坂を下った真ん中あたりでブレーキをかけはじめ、それでリピーさんのお店の駐輪場にすべりこんでいた。今はそんなことはしない。坂の上で自転車を降りて、押さえながら歩いて坂を下る。肘当て、膝当て、ヘルメット、足首にはテーピングと安全装備も完璧だ。

ママには「心配しすぎだ」と言われるけれど、気をつけてないといけないことはいくらでもある。みんなが危ない!と思うような大きな危険はもちろん、ふつうの人が気にもとめないような危険にも注意を怠ってはいけない。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第41回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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