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読んだり、書いたり、編んだり 

眺望絶佳(中島京子)

眺望絶佳眺望絶佳
(2012/02/01)
中島京子

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図書館の新着リストで、(お、中島京子)と見つけ、こういう新しい本が珍しく空いていたので借りてきた。どんな話かな~と思ったら、いきなり東京スカイ・ツリーの手紙から始まる。中島京子が、ちょっと川上弘美風になったのだろうか、スカイツリーは誰と手紙を交わすのかと思いながら読んでいくと、あとは東京のあちこちを舞台とする短編が続く。そして、巻末にいたって、こんどは東京タワーのお手紙で、この本は終わる。

この1年の大きなニュースを思い出すようなエピソードが含まれた話もあった。もとは昨年の1月~8月に「デジタル野生時代」に書かれたものらしい。中島京子の小説は、長編か、そうでなければ短編といっても連作のシリーズものみたいなのしか読んだおぼえがなかったので、へー、こんなのも書くんやと思いながら読んだ。

どの話にも、ちくっと刺すおもしろさがあった。私が気に入ったのは「亀のギデアと土偶のふとっちょくん」と、「おさななじみ」。
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災害がほんとうに襲った時―阪神淡路大震災50日間の記録(中井久夫)

災害がほんとうに襲った時―阪神淡路大震災50日間の記録災害がほんとうに襲った時
阪神淡路大震災50日間の記録

(2011/04/21)
中井久夫

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中井久夫が阪神大震災時後に書いた『1995年1月・神戸』は、昨年の3月の大震災後に、まずネットで無償公開された(そのきっかけとなったのは最相葉月さんで、東京の住まいで落下した本のなかにこの本があり、これはいま役に立つと判断したことだという)。

その後、編みなおされて新たな本が出る予定だということは知っていた。その新しい本を図書館で見かけたので借りてきた。冒頭には新しい稿として、「東日本巨大災害のテレビをみつつ 2011年3月11日-3月28日」が置かれ、『1995年1月・神戸』から「災害がほんとうに襲ったとき」が再録されている。

『1995年1月・神戸』を去年の春に読んでいたけれど、新編のこの本を読みなおして、「災害がほんとうに襲ったとき」の末尾、1/17からおよそ40日後の3月2日に記されている、この一節が印象にのこった。

▼夕方、秘書とJR神戸駅前に向かって歩いた。春の匂いを風が運んでいた。すべてはほどけてやわらかかった。「終わったという感じが流れているね、まだ不通の電車も避難所もあるのに」「4、50日しかスタミナは続かぬだよ、生理的に」「その間に主なことをやってしまう必要がありますね」。われわれはやりおおせたのだろうか。(p.111)

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯(クレア・キップス)

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯ある小さなスズメの記録
人を慰め、愛し、叱った、
誇り高きクラレンスの生涯

(2010/11/10)
クレア・キップス

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社納さんから貸してもらった、美しい箱入りの本。装画は酒井駒子さんという人。どっかで見たことがあるような…と思ったら、RDGレッドデータガールのシリーズ装画の人でもあった。

タイトルどおり「ある小さなスズメの記録」が綴られた本。このスズメは、著者のキップスさんに拾われ、クラレンスと名付けられて、以後の生涯をキップスさんとともに過ごした。

第二次大戦中のロンドンで、市民防衛隊の一員として任務を終えて帰ってきたキップスさんは、玄関先で小鳥を見つける。夜のうちに死んでしまうだろうと思いながら、のどにミルクを一滴たらし、温かな戸棚にスズメをしまって、キップスさんは床についた。翌朝、スズメは朝食をねだって鳴いていた。

キップスさんは、スズメが自分の力で飛んで食糧を確保できるようになれば、すぐ外へ放すつもりだった。しかし、スズメは足と翼に欠陥を抱えていて、飛ぶというより、ぴょんぴょんと跳び、身を守るのに必要な高さまで飛べそうもなかった。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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