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まっちくれ、涙―青葉学園物語(吉本直志郎・作、村上豊・絵)

まっちくれ、涙―青葉学園物語)まっちくれ、涙―青葉学園物語
(1981/05)
吉本直志郎・作
村上豊・絵
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「青葉学園物語」シリーズの最終巻。なつめ寮の子どもらはひとつずつ進級して、ボータンと清が6年生、真治とまことが4年生、タダシが2年生。寮長は、中学を卒業した透にかわって、中3の耕一になり、『翔ぶんだったら、いま!』でみんなを率いて街へくりだした和彦は中1になった。

夏休み、まいとし青葉学園の子どもらを里子によんでくれる日和島へ向かう話がこの巻では出てくる。10日間のあいだ、それぞれ島の家庭に分散して、子どもたちはすごす。学園の子どもらと島の子どもらは、もう数年のつきあいで互いになじみだが、そのなかで、ケンカもある。おもしろくないのうと憤慨することもある。

島の伝ちゃんの態度が気にくわんと、和彦や進、ボータンが伝ちゃんを沼へおびきだし、カッパに化けて盛大におどかしたとき、伝ちゃんは声をかぎりに泣きわめいて、腰がたたなくなり、よつんばいで逃げまどった。
「ああーん!ああーん! こわいよーう! おかあちゃーん! おかあちゃーん!」と伝ちゃんが泣きわめきながら逃げていったあと、うまく伝ちゃんをこらしめたのに、なぜか三人とも気持ちがしけこんだ。

「おかあちゃーん、かあ…」
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知的障害者の地域移行と地域生活―自己と相互作用秩序の障害学(鈴木良)

知的障害者の地域移行と地域生活―自己と相互作用秩序の障害学知的障害者の地域移行と地域生活
―自己と相互作用秩序の障害学

(2010/12)
鈴木 良

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図書館に頼んでたレファレンスで出てきた本。博論?か何からしく、近所の図書館の本ではなくて、相貸本。『We』入稿前とも重なってちらちらっとしか読めないまま、返却期限がきてしまう。

この本は
▼障害学の視座からゴッフマン施設論を理論的に修正し…理論的視座を明らかにしたい。その上で、この理論的視座に依拠しながら、知的障害者と周囲の人々がいかに自己を構成し相互作用することによって、地域移行及び地域生活をめぐる現実がいかに構築されるのかを実証的に明らかにする。この研究によって、地域移行及び地域生活支援の取り組みがなぜ重要なのか、さらにこのような取り組みを実施してもなぜ「ミニ施設化」が生じ本人の生が統制されるのかを障害学における自己論及び相互作用論の点から解明したい。(p.11)
というものであるらしい。(いきなり「いかに」が2つも出てきてどうも読みにくい。)

で、国のコロニー政策の一環として設立された知的障害者総合援護施設を調査対象として、エスノグラフィーという調査方法で、行為者の生活世界や文化を重層的に記述しようとした、ものらしい。

空色の空の下で―青葉学園物語(吉本直志郎・作、村上豊・絵)

空色の空の下で―青葉学園物語空色の空の下で―青葉学園物語
(1980/04)
吉本直志郎・作
村上豊・絵
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青葉学園物語の第4巻。秋から冬、中学3年の恵子や透が巣立つ春までの話。学園にいたけれど、寄宿制の聾学校へ入っていて、ふだんは仲間と遊ぶことの少なかったウーちゃん(雅夫)がこの巻では登場する。ウーちゃんも恵子や透とおなじ中3で、3人とも学校を卒業して就職する。恵子は、婦人服の専門店に住み込みのお針子さんとして、透は食品問屋へ、ウーちゃんは表具店へ。恵子が住み込みのお針子さん、というところに『夕凪の街 桜の国』をふと思う。

社会人となって、これまで仲間や先生と話していたように思ったままをそのまま気安く話しては職場ではうまくいかないという戸惑いや、「あんなところの子だから、気をつけんとねえ」という施設で育ったことへの偏見をうける経験が、透の目をとおして描かれる。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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