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読んだり、書いたり、編んだり 

自由のための文化行動(パウロ・フレイレ)

自由のための文化行動 (A.A.LA教育・文化叢書 7)自由のための文化行動
(1984/01)
パウロ・フレイレ

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つい先日、たまたま機会があって、ある小学校へ入ることができた(知人の手引きで、関係者の顔をして)。久しぶりに学校という場所へ入って、センセイって独特の存在感があるなあと思った。「前へならえ」と一声で、子どもはさっと手を伸ばし、「○年生、入りなさい」と言われると、ぞろぞろ子どもは動く。

こういう「関係」のなかで毎日まいにちを過ごしていると、そうでない「関係」のあり方って、なかなか出てこないやろうなーと勝手に思ったりした。

こんなことを思ったのは、私がちょうどパウロ・フレイレの本を読んでいたからかもしれない。『自由のための文化行動』は、大学にいた頃に読んだフレイレの本のなかで、私が図書館から何度か借りて読んだ一冊。里見さんの『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』を読むのと前後して、図書館から借りてきた(近所の図書館にはなくて、ヨソからの相貸できた)。

プレシャス(サファイア)

プレシャス (河出文庫)プレシャス
(2010/04/10)
サファイア

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フェミックスの同僚・中村さんが送ってくれて、読む。河出文庫はちょっと大きい本屋へ行かないとないことが多い。大阪でも上映中の映画「プレシャス」の原作。12年前に『プッシュ』として出た翻訳を、原作の映画化を機に改題して文庫化したものらしい。

主人公は16歳のプレシャス。12さいのとき、とーさんの赤んぼ生んだから、らくだいさせられ、がっこーからしめ出され、7さいのときにも、字がよめなかったから、らくだいさせられ、いま、おなかに、ふたりめの赤んぼがいる。にんしんしてるから、てえがくになって、だいたい学校にいく。「だいたい」ってなんのことかわかんないけど。

代替学校で、プレシャスは読み書きをならいはじめる。ミズ・レインは「頭に浮かんだことを書くのよ。頭のなかにある言葉を、どういう字で表せばいいか、がんばって考えるの」と、日誌を毎日書くように言う。アルファベットの綴りを知り、日誌を書くようになったプレシャスは、今まで気づかなかった自分の感情に気づく。

パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む(里見実)

パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読むパウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む
(2010/04/15)
里見 実

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国際識字年のころ、大阪でフレイレの講演を聞きにいったことがある。たしか大学の2年のときだ。これでフレイレの言葉や姿を鮮明におぼえていればスバラシイのだが、あいにく私がその講演でおぼえているのは、通訳をしていたHさんの声ばかりなのだった。私はフレイレが語るところではウトウトして、Hさんの声で覚醒し、Hさんの講演を聞いたような気分で帰った。なんだか大層な会場だったなあという雰囲気はぼんやり記憶にあるものの、肝心のフレイレの姿も声もおぼえてないのが今思うとモッタイナイというか、残念。

フレイレといえば「識字」と思うが、フレイレのいう識字は字が書けるとか読めるというだけのことではなかった。フレイレは、世界を読むこと、世界と自分の関係を変えていくことだというのだった。

巻末の座談のなかで、里見さんが「世界を読む」ことについてこう語っている。

新編 普通をだれも教えてくれない(鷲田清一)

新編 普通をだれも教えてくれない (ちくま学芸文庫)新編 普通をだれも教えてくれない
(2010/02/09)
鷲田 清一

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この本も、こないだ図書館の新着リストをみてて、ひょいと借りてみたもの。「新編」とあるのは、同タイトルの単行本を、文庫収録するにあたって新旧の文章を入れかえて構成しなおしたからだという。

収録されている文章の多くは新聞の求めに応じて書かれたもので、そう長くもなく、ちょろちょろと数日のあいだ読み継いで、読み終えた。

街のこと、からだのこと、場所のこと、日付のこと、思いについて、「普通」についてなど、目次はいくつかのパートに分けられている。そのパートをまたいで、「公共性」という言葉がつかわれた文章が印象に残った。

挨拶(石垣りん)

挨拶―原爆の写真によせて (豊かなことば 現代日本の詩 5)挨拶―原爆の写真によせて
(2009/12/19)
石垣 りん

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「豊かなことば 現代日本の詩」というシリーズの5冊目にりんさんが入っていた。こういうアンソロジーがはやっているのか(?)、これは去年出た本だが、今年になって出た「永遠の詩」というシリーズの5冊目にも『石垣りん』というのがあった。

高等小学校を出て、14歳から銀行につとめ、定年まではたらきながら、詩を書いたりんさん。

『レモンとねずみ』に挟まれていた「石垣りん未刊詩全集」の刊行予定の日はもう過ぎているが、まだ出ているようではなく、まだかなあと思いながら、出たら欲しいなと思っている。

夜の太鼓(石垣りん)

夜の太鼓 (ちくま文庫)夜の太鼓
(2001/02)
石垣 りん

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最近、本屋へ行くと、詩の本のあたりをうろうろする。しばらく前におくった詩集に石垣りんがあって、図書館へ行っても、石垣りんを検索してみたりする。

この本の「あとがき」にあった、この一節がこころにのこって、借りてきた散文集。

▼その間[『焔に手をかざして』を出してからこの『夜の太鼓』までの間]の今年二月、心だのみにしてきた弟と死別いたしました。大切な人を亡くすことは、喜びの受け皿を失くすことなのだと気が付きました。(p.223)

この本が単行本で最初に出たのは1989年、昭和が終わった年だった。

女子高生チヨ(64)(ひうらさとる)/住み開きブックレット

女子高生チヨ (64) (ワイドKC キス)女子高生チヨ(64)
(2009/06/12)
ひうら さとる

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こないだ4月下旬に伊丹へ行ったときに、クロスロードカフェのラックにあったのが『住み開き』のブックレット。これがめっちゃおもしろくて、頼んだご飯がくるまであっちを読み、こっちを読み、ご飯を食べてからもお茶をのみながらあっちを眺め、こっちを眺め…あいにくクロスロードカフェには「みほん」の1冊しかなかったので、帰ってから、住み開きのブログをよんで、「残部があったらゆずってもらえないでしょうか」とお伺いのメールを出した。

その住み開きのブログにこないだ載ってたのが、『女子高生チヨ(64)』チヨさん。マンガである。(64)というのは、64巻もあるわけではなくて、チヨさんの当時の歳らしい。

あいにく図書館には所蔵がなく、近所の図書館にはマンガのリクエストは受け付けないというイケズなルールがあるので、えーいと買ってしまう。

これは大阪のオバハン、マンガの作者・ひうらさとるのオカンが、還暦すぎて夜間の高校に4年通った話(の1年生分)である。

数のひみつ(瀬山士郎)

数のひみつ―考え方の練習帳数のひみつ―考え方の練習帳
(2010/03)
瀬山 士郎

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図書館の新着リストで見て、面白そうやな~と借りてきた。

この世界には数々の数がある!(p.10)

自然数にはじまり、大きさを測る数としての小数、分数、それから反対向きの数や反対向きの様子をあらわす負の数、測りきれない量を測る数である無理数まで、「数って何だろう?」を順に説明している本。面白く楽しい世界。いや~面白かった。

はなげばあちゃん(山田真奈未)

はなげばあちゃん

アートハウスでやっている「はなげばあちゃん絵本展」へ、取材に出たついでの4/27に続き、5/1と、5/3にまた見物に行く。5/1は、作者の山田さんに初めてお会いして、話をいろいろと聞いて、この日まで買うのをがまんしていた『はなげばあちゃん』にサインしてもらうのをわくわくと前で見て、はなげがにょろにょろと伸びる人形アニメーション(タナベリョウヤさんの作)を見て、原画をまたためつすがめつ見て…と、2時間ほどもアートハウスに居座っていた。

めっちゃオモロかった

図書館ラクダがやってくる(マーグリート・ルアーズ)

図書館ラクダがやってくる―子どもたちに本をとどける世界の活動図書館ラクダがやってくる
―子どもたちに本をとどける世界の活動

(2010/04)
マーグリート・ルアーズ

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近所の図書館の新着リストを見ていたら、こんなのがあったので借りてみた。

▼図書館と聞くと、わたしたちは町の中の建物や、学校の図書室を思い浮かべます。でも世界には、四方を壁に囲まれていない図書館もあります。なかには、あちこちへ移動する図書館もあって、その移動にはバスや船だけでなく、ゾウやロバや列車や手押し車など、びっくりするような方法が用いられています。
 …(中略)…
 彼らはなぜたいへんな苦労をして、本を箱につめてゾウの背中に乗せたり、バスで何百キロも旅して本をとどけたりするのでしょうか? その答えは、アゼルバイジャンのひとりの図書館員の言葉の中にあります。「移動図書館は、空気や水と同じくらい大切なものなのです」(text:カバーの見返し)

世界各地の、実にさまざまなかたちの「本をとどける活動」の報告と写真をまとめたのがこの本。

廣島―戦争と都市(岩波写真文庫)

廣島―戦争と都市(復刻版)廣島―戦争と都市(復刻版)
(2008/11)
岩波写真文庫

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『原爆に夫を奪われて』のなかで、原爆のことを聞こうとせん孫たちに、この写真文庫を見せるんよというのを読んで、復刻版を借りてきた。もとは1952年の8月6日発刊で、100円だった。目次はこうなっている。

一 天災と戦災
二 原子爆弾
三 原爆の傷痕
四 ノーモア・ヒロシマス

広島原爆の投下目標とされたT字の相生橋がかかる中島砂州(現在は平和公園となっているあたり)は原爆により壊滅した。巻頭の、かつての中島町の写真には家並みがみえる。広島有数の繁華街だったというこの中島町界隈では8月6日は建物疎開がおこなわれていて、そのために動員されていた生徒たち、また川内村などの義勇隊はほぼ全滅した。この6日が最終日で、義勇隊に出た夫や娘たちは早く帰るとか帰りに映画を見ると言って家を出たと『原爆に夫を奪われて』にあった。

渡辺荘の宇宙人(福島智)

渡辺荘の宇宙人―指点字で交信する日々渡辺荘の宇宙人
―指点字で交信する日々

(1995/10)
福島 智

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先に福島さんの『生きるって人とつながることだ!』やら、途中でちょっと止まっているが『盲ろう者とノーマライゼーション』を読んだこともあり(これらの本には、この『宇宙人』本からの再録がそこそこあるので)、半分くらいは読んだものだったけど、この福島さんが30代前半の頃にまとめた本は、これはこれで若さといきおいと、そしてやはり笑いがあって、楽しく読む。

若い頃の写真をみると、福島さん、めっちゃ細い!そんな細い写真をちらっと見ながら、チャーシュー話に大笑い。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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