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読んだり、書いたり、編んだり 

アメリカのろう文化


アメリカのろう文化
シャーマン・ウィルコックス(編)
鈴木清史、酒井信雄、太田憲男(訳)
\3,780
明石書店
2001年

USAでは1989年に出版された本。
ASL(=American Sign Language)が分からないと、正確には分からないところもあったが、Deafとdeafの話や、口話法の教育のことや、バイリンガル教育のことなど、日本の話と通じることもいろいろあった。

たくさんの章のなかで、合いの手のようにベン・バーハンのテキストが入っている。
調べてみたら、ベン・バーハンはギャローデット大学でろう文化を講義している人だそうだ。

各章のタイトル
1 ろう社会とろう者の文化(キャロル・パドン)
2 生きた心地のしなかった夜(ベン・バーハン)
3 ろうコミュニティの内側(バーバラ・カナペル)
4 「目の見える人」からの覚え書き(ベン・バーハン)
5 音楽がなくても踊ることができるのですか(シャニー・マウ)
6 われわれの世界でもあるのだし(ベン・バーハン)
7 異なる次元 アメリカ手話と英語の文化(ウィリアム・ストコー)
8 私の将来、私たち自身(ベン・バーハン)
9 ろう者には面白くても、聴者には面白くない(スーザン・D・ラザフォード)
10 もしかりにアレグザンダー・グレアム・ベルの思いどおりになっていたら・・・・(ベン・バーハン)
11 汽車 出た ごめん アメリカ手話における社交会話のエチケット(ステファニ・ホール)
12 言語上の少数派としてのろう児(ベーダ・R・チャロウ、ロニー・B・ウイルバー)
13 トータル・コミュニケーション(TC) まったくのお笑い種(ベン・バーハン)
14 二言語・二文化による英語教育 二人の聴者とひとりのろう者が共同でいかにして英語を教えるか(トム・ハンフリー、ベット・マーティン、テリー・コーイ)
15 学校でスタック ろう教育の教室における意味と文化(シャーマン・ウィルコックス)
16 もしイエスさまと話せなかったら、どうして天国へ行けるの 既成教育組織対ろう社会(ジェームス・ウッドワード)
17 誰が主流に入りたがっているのか(ベン・バーハン)
18 沈黙の文化を突破する(シャーマン・ウィルコックス)
19 戦いはまだ終わっていない(ベン・バーハン)

15章「学校でスタック」に引用されていた「ろう者の教育」という絵。ろう画家ベッティ・ミラーによるこの絵には、こんな文字が書き込まれている。


GOD
MADE ME DEAF
BUT THEY
WANT ME LEARN
TALK TALK
HEAR HEAR . . . . . LIKE HEARIES

NORMAL?
ME TRY HARD
EQUAL NORMAL
UNTIL ME FREAK
. . . FAIL . .
W H Y . . .?

(p.231、「ろう者の教育」ベッティ・G・ミラー、1971)

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えりなの青い空


えりなの青い空
あさのあつこ(作)
こみねゆら(絵)
\1,300
毎日新聞社
2004年

この本が文庫になるというのを新刊案内で見て、どんな本かなと図書館で借りてきてみた。
晴れた日には、新聞紙をもって学校に行き、昼休みに、中庭で、あるいは木の下で、新聞を敷いて、靴と靴下をぬいで、寝っころがるのが好きなえりな(小5)の話。

著者の娘が、実際に新聞を敷いて寝っころがっていたらしい。

気持ちよさそうである。
私も晴れた日は新聞もって、どっかで寝っころがってみるかな。

(8月24日読了)

自分をさがそ。 多様なセクシュアリティを生きる


自分をさがそ。 多様なセクシュアリティを生きる
杉山貴士
\1,470
新日本出版社
2008年

たいへん真面目な本。
「中学生から」ということで、漢字にはやたらルビが振ってある。
ルビが振ってあっても、中学生にはこの表現わかりにくいんじゃないか、ちょっと難しくないかーと思ったところがあちこち。

授業の副読本として、話のよくわかった大人のフォロー付きなら、いいかもなと思う。
間違っても「男だろ!」「とか「女の子でしょ!」と言うような大人にはフォローされたくない。

(8月24日読了)

ショッキングピンク


ショッキングピンク
大道珠貴
\1,575
講談社
2007年

えっちえろえろ小説が7篇。

仕事でくたびれて帰ってきてから、ぴらぴらと読む。
いろんな小説を書く人であるなア、という感想。

(8月23日読了)

ひさしぶりにさようなら


ひさしぶりにさようなら
大道珠貴
\1,470
講談社
2003年

『後ろ向きで歩こう』の作者の別の本をなにか借りてみようと思い、

「無軌道な大家族で育った怠惰な女が結婚・出産。夫は家に寄りつかず、子供は放任。それでも幸せわが家は安泰-。無敵の家族小説。」

という紹介に興味をもって、借りてみた。


平安寿子が書くヘンな家族とは、また別の意味で、おかしな家族が書かれている。
ヘンなのが世代間連鎖する?

変な話と思いながら読んでしまった。

(8月22日読了)

反貧困 「すべり台社会」からの脱出


反貧困 「すべり台社会」からの脱出
湯浅誠
\777
岩波新書
2008年

貧困に陥っても死なないように、生きられるように、そのために社会保障というセーフティネットがあるハズだが、何重かに張ってあるはずのネットはどれも同じあたりに穴ができていて、どこかのネットで引っかかって救われるハズが、落ちてしまえば真っ逆さまにすべり落ちてしまう、そういう状況になっているのだと著者は書く。

そのすべり台社会をどうにか変えていこうという話も書いてある。

今のままでいいんスよ、と言っていた人が、なぜ「今のままでいい」と言っていたのか。
湯浅さんのいう「“溜め”のなさ」「自分自身からの排除」とは、こういうことだろうと思う。

(8月22日読了)

貧乏人の逆襲! タダで生きる方法


貧乏人の逆襲! タダで生きる方法
松本哉
\1,260
筑摩書房
2008年

大学時代に「法政を貧乏くさくする会」をやってた人、どんな表現もオッケーだからと選挙に出て、毎日まいにち高円寺の駅前で大騒ぎをした人、リサイクル屋をやってる人… というくらいのことは、どこかで読んで知っていたが、この本は、ほんまにぶっとんでいてオモロイ。

楽しくおもしろく生きることのほうが、いいだろうという本。

「はじめに」から、こんな調子だ。

▽だが、「好き勝手に生きていく」などと言い出すと、どうも「もっと努力しろ」だの、「世の中のために」だのと、こうるさい説教をたれる奴らが出てくるので、一応これだけは覚えておいてもらいたい。「社会のために苦労して頑張る→世の中が栄える→そのおこぼれを頂戴する」生き方ってのは、金持ち連中の口車に乗せられているか、よほど優秀な奴隷。ウソウソ、やめたほうがいい。散々苦労させられたあげくに、最後にスズメの涙ほどの小遣いでももらう程度だ。
 それに対し「好きなことをやる→困ったことが起こる→もめる→何とかなる(何とかする)」という考え方だったら、世の中の成り立ちとしても生き方としても最適。それにこっちの方がどれだけ人間らしく楽しいか。

 よ~し、こうなったら好き勝手に生きてみようか! やい! もう、くだらない奴らの言うことは聞かないで、のびのびと生きてしまおう。我々貧乏人が、ちょっと世にのさばりまくってしまおう!
(p.9)



雨宮処凛との対談では、こんなこともしゃべっている。

▽雨宮 この本で面白いと思ったのは、「なんか面白いことをやってくださいよー」とか言うな、ということが書いてありますよね。「虫の居所が悪かったらぶん殴られるかもしれない」って(笑)。でも、ほんとにそのとおりで、「自分で起こせよ」という話ですよね。そこの突き放し具合がいいなと思いました。素人の乱の人たちは、助け合って生きていくと言いながらも、全然依存し合っていないですよね。

 松本 まあ、困ったときはお互いに助け合うのは当然としても、確かに、「この人がいないとダメ」みたいになっちゃうと、世の中ダメというか、そんな生き方するんだったら、会社とかに全部依存したほうがどれだけ楽か。

 雨宮 そこなんですよね。
 
 松本 いろんな保障もしてくれるし、退職金もくれるし…。でも、それじゃあ生きてて面白くないから、自分たちで勝手に生きていったほうがいいんじゃないかということですから。

 雨宮 最近「反貧困たすけあいネットワーク」という、月に300円払えば、とりあえず1万円貸してもらえるみたいなシステムができて、私は顧問になったんですけど、それでやっと死なない方法がわかったみたいな感じなんですね。とにかく死にそうな人が、そこや。「もやい」(※自立生活サポートセンターもやい)に行けばお金を借りられたり生活保護が受けられると。もう一つの死なない方法として、素人の乱はありますね。

 松本 短期的に、もう死にそうだからなんとかしてくれと言われても、1回メシを奢るかもしれないけど、それはなんの解決にもならなくて、もうちょっと長い目で見た時に、今の企業とかで働くのも、とてもじゃないけどアホくさくてやってられないし、という人は、こういうコミュニティの中でいろいろ遊んでいくうちに、自分で店を持ったり、どこかの店を使って物を売らせてもらったり、生きていく手段はいくらでもある。あとは、労働運動と違うのは、いかに金を使わないで生きていくか、ということで社会を成り立たせたい、というのがすごくありますね。そして、こっちは、今のマヌケな世の中からいかに離脱するかという話ですね。労働運動は、今の社会の中で賃労働して生きていくというのが大前提にあって、そのなかでいかにちゃんとした待遇を勝ち取るかということだけど、こっちはもうバカバカしいから全部やらない、と。「会社とかで働かないよ」「もう勝手に生きていくから」ということですからね(笑)。
(pp.171-172)


いや~おもしろかった。
面白いこと、マヌケなこと、意味の分からないことをどんどんやってしまいたい!

(8月22日読了)

ピンクの神様


ピンクの神様
魚住直子
\1,575
講談社
2008年

魚住直子の新しい本。
読んでみたら、ちょっと新境地で、へ~こんなのも書くのかと驚く。
ちょっとこわいような話もあった。

前後して読んだ大道珠貴の小説に、似た印象を受ける。

(8月21日読了)

わが指のオーケストラ1、2



わが指のオーケストラ 1
山本おさむ
\770
秋田書店
1991年

わが指のオーケストラ 2
山本おさむ
\770
秋田書店
1992年

大阪市立盲唖学校の教師であった高橋潔先生を主人公としたマンガ。
高橋先生の娘・川淵依子さんの『指骨』が原作。
手話サークルの人から久しぶりに借りてきてよむ。

ろう教育から手話が追われ、口話主義がのしていこうとする中で、手話での教育を守ろうとした高橋先生を描いている。

1、2巻では、聴者ばかりの家族のなかで、言葉を知ることができず、殴られて育った一作の話がすさまじい。

(8月20日読了)
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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