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読んだり、書いたり、編んだり 

娘と映画をみて話す 民族問題ってなに?


娘と映画をみて話す 民族問題ってなに?
山中速人
\1,365
現代企画室
2007年

ハワイ生まれの高校生ナニ(これは著者の娘をイメージした登場人物らしい)は、空港ですっころんで足がぱんぱんに腫れて、ベッドで一週間の療養。
その一週間に、父親が選んだビデオを見てナニ自身がいろいろ考え、父の教えを受けたりもする、というかたちをとった、民族問題を考えてみる本。

もとは、こないだの森達也の本でルワンダ虐殺にまつわるツチとフツの記述が逆なんじゃないか?を調べていて、この本にも「ホテル・ルワンダ」が載っていたから借りて読んだもの。


「極北のナヌーク」をみて話す 異民族との最初の出会い
「地下の民」をみて話す 西洋が侵入し支配した時代
「アルジェの戦い」をみて話す 独立を求めて民族は闘う
「ぼくの国、パパの国」をみて話す 人びとが移動する「ひとつ」の世界
「クラッシュ」をみて話す 自己主張し、衝突するエスニック
「ライフ・イズ・ミラクル」をみて話す、創られる「民族」という神話
「ホテル・ルワンダ」をみて話す 民族問題の影に隠れるものの正体


タイトルだけは聞いたことがある映画もあるが、残念ながら見たことない映画ばかりだった。それでも、「民族」をどう考えていったらいいのか、どういうことに注意してものごとを見たらよいか、ちょっと分かってきた気がする。


この本のほかに「娘と話す…」「子どもと話す…」の同一シリーズ本がけっこうたくさんあり、何冊か読んでみようかなと思う。

愛ってなんだろう 子どもだって哲学


愛ってなんだろう 子どもだって哲学
渡辺えり子
秋元康
渡邉美樹
諸富祥彦
大澤真幸
\1,260
佼成出版社
2007年

『えり子の冒険』もおもしろかったし、渡辺えり子が入っているので借りてみた。
…けど、これはあまりおもしろくなかった。

『「レズビアン」という生き方』を読んだところ、ってのもあるかもしれんが、愛の相手はデフォルトで異性かぁ~~??と読みはじめてツッコミを入れてしまった。

そして不思議なラインナップの執筆陣。
この本“小学生”向けらしいが、大澤真幸のは、ルビがついていても、言葉が難しすぎるんじゃないのかと思った。

えり子の冒険 早すぎる自叙伝


えり子の冒険 早すぎる自叙伝
渡辺えり子
\1,575
小学館
2003年

渡辺えり子の自叙伝。
口述筆記か、インタビューのテープ起こしか、そんなのでまとめられた感じ。

おもしろかった。
芝居が好きで好きで好きで、という渡辺の半生。こういう本が女性センターとかに入ってるといいよなーと思うが、近所の女性センターには入ってないぜ。

渡辺えり子が、「おしん」にも出ていたとは知らんかった。


戯曲「光る時間」にまとめたものの根にあるのは、父の体験。
渡辺の父は、戦争体験があったからこそ、教師という道を選んだ。

もうちょっと渡辺の本もよみたいし、芝居もみたいし、「光る時間」ももう一度よみたい。

(5月27日読了)

「レズビアン」という生き方 キリスト教の異性愛主義を問う


「レズビアン」という生き方 キリスト教の異性愛主義を問う
堀江有里
\2,310
新教出版社
2006年

クリスチャンであり、レズビアンである、そのことを引き受けて生きようとする著者。
キリスト教のなかには、こわいくらいの「同性愛者への差別」がある。
「同性愛は病気だ」と言い、同性愛者が牧師になるのはどうかという人もいたりする。

もとは『福音と世界』という教会の雑誌に連載されたもの。

▽「なにか」が足りないために、予期せぬ出来事が起こったとき、“わたし”という存在自体が、根底から揺るがされてしまうことがある。自己肯定の出発点は、まず自分の心のなかにあるクローゼットの扉を開放していくことなのではないだろうか。流されるままに生きているのであれば、隠蔽されてしまうもの--それを、陽の光に当ててみることなのではないだろうか。(34p.)

▽いまさらではあるが、読者の皆さんが、「セクシュアル・マイノリティ」と聞いて思い浮かぶイメージは、どのようなものだろうか。近年、大学の講義でアンケートを取ると如実に伝わってくることがある。まず、圧倒的に多いのは「性同一性障害」という単語。TBS系ドラマ「三年B組金八先生」(シリーズ六、二〇〇一~二年)で、上戸彩が「性同一性障害」の役を演じてから、それに言及する学生も少なくはない。おそるべし、マスメディアの影響!
 それにしても、そもそも、医療名である「性同一性障害」が流通し、当初、当事者たちが選び取っていた「トランスジェンダー」という言葉が抹消されそうになっている事態は、黙って通り過ぎることのできない問題であるような気はする。
 そして、「セクシュアル・マイノリティ」のイメージとして、つぎに多いのは、ゲイのイメージ。やはりこちらも昨今、マスメディアでカミングアウトしている人々のイメージである。それは、いわゆるオネエ--「男らしさ」と社会が認識している像から「逸脱」したあり方--のイメージでもある。つまり、ゲイと言っても、オネエという限定されたイメージであることに注目する必要はある。
 学生たちが提示するものをみると、圧倒的多数は、この「二大イメージ」であることに気づく。本来、様々な性のあり方を包括的に表現していこうとする「セクシュアル・マイノリティ」という言葉。しかし、実際には、その思惑から離れ、固定化したイメージを再生産しているに過ぎないのではないか、というのが、ここ数年のわたしの懸念である。(pp.154-155)

(5月26日読了)
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第67回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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