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読んだり、書いたり、編んだり 

モデラートで行こう♪


モデラートで行こう♪
風野潮
\609
ジャイブ(ピュアフル文庫)
2007年

まだ読んだことはないけど『ビート・キッズ』の作者の新しい本。映画「Swing girls」を思わせる。男子校が共学校にころもがえして1年目と2年目、まだ人数の少ない女子生徒のうち、吹奏楽部に入った子ら数人の視点から、ひとつひとつ短い章がくみたてられている。そういう点では吉田秋生の『ラヴァーズ・キス』にも似ているような。

だりや荘


だりや荘
井上荒野
\1,500
文藝春秋
2004年

こんな、話だったのか…。
読み終わって、ホウと息が出る。

文庫で最近出たのを見て、どんな本かなと借りて読んでみた。

西の牛肉、東の豚肉 家計簿から見た日本の消費


西の牛肉、東の豚肉 家計簿から見た日本の消費
金子優子編著
\1,575
日本評論社
2007年

もっと、食に関する習慣、その地域差などの話かと思ったら、「家計簿からみたニッポン」という調査データをあれこれと抜き出してきて短いコメントをつけた本だった。そのコメント、分析がじつにぬるい。小学生の夏休みの自由研究レベルというか、飲み屋のヨタ話レベルというか。

つまらなかった。

よかったところはひとつ、先日読んだ『現代の貧困』に比べると、調査データの“読み方”や、分析手法の“意味”をわかりやすく書いてあったところ。例えば、最近はやりの格差モノでよく出てくる「ジニ係数」はこう説明されている。

▽ローレンツ曲線(世帯を収入の低い方から順に並べ、横軸に世帯数の累積比率を、縦軸に収入の累積比率をとり、それを座標として描いた曲線)と対角線(均等分布線)で囲まれた弓形の免責が、均等分布線内全体の面積に占める割合を示した数値であり、格差が小さいほど〇に近い値となり、格差が大きいほど一に近い値となる。(134p.)

ディダコイ


ディダコイ
ルーマー・ゴッデン作
猪熊葉子訳
\1,260
評論社
1975年

おばあちゃんが亡くなり、ひとりになったキジィをどうするかについて、役所の児童課は法廷に持ち込んだ。

▽その裁判長はブルックさんのほうにむいていった。「ブルックさん、あなたも何かご意見がおありのようですな」
 「暮しのなかにテーブルがないのに、テーブル・マナーがないといって咎めるわけにはいかない、ということを申し上げたかっただけです。ジプシーの子どもたちのある者は指で食物を食べます。そしてよごれた指はあとで髪にこすりつけてきれいにするのです」
 「まあ、たまらない!」カスバート夫人はいった。
 「あの人たちにとっては、ちっとも『たまらなく』はないのですわ。髪の毛をやわらかく、つやを出すのにいいと考えているのですから… そしてある点では、あの人たちは、わたくしたちをきたない、と考えていますのよ」(93p.)

▽(訳者によるあとがき)
 ゴッデンは、生後数ヶ月でインドに渡り、幼年時代のほとんどを過ごしました。教育のために姉とふたりで本国に送り帰されたゴッデンは、インドでの暮しとは全く異なる学校生活のなかに投げこまれ、環境に適応するために非常な苦しみを味わったといいます。このような苦しみを子どもに味わわせるのは、「人殺しも同然」の行為であるといっているほどです。
 自らの生活が深く根をおろしている場所から根こそぎにされ、風俗習慣はもとより、価値観がすっかり異なる世界に移らなければならないことは、だれにとっても大きな苦しみであるにちがいありません。(209p.)

ルポ正社員になりたい 娘・息子の悲惨な職場


ルポ正社員になりたい 娘・息子の悲惨な職場
小林美希
\1,680
影書房
2007年

読んでいて、陰々滅々とした気分になってしまった。

▽<目次>
第1章 規制緩和がもたらした“wageless recover”(賃金なき回復)
第2章 つくしても報われない派遣の実態
第3章 寿退社から“妊娠解雇”へ
第4章 新卒にも波及した派遣の問題
第5章 ジャストインタイムに巻き込まれた果て
第6章 正社員になりたい~人間らしく働きたい

黄色い本 ジャック・チボーという名の友人


黄色い本 ジャック・チボーという名の友人
高野文子
\840
講談社(アフタヌーンKCデラックス)
2002年

▽実ッコ
 その本買うか?
 
 ええ?

 注文せば良いんだ
 五冊買いますすけ取り寄せてください言うて

 いいよう
 もう読み終わるもん
 ほら

 好きな本を
 一生持ってるのも
 いいもんだと
 俺[おら]は
 思うがな

 …

 実ッコ
 本はな
 ためになるぞう

 本はな
 いっぺえ読め

(73-74pp.)

ブリキ男


ブリキ男
秋山祐徳太子
\2,310
晶文社
2007年

▽母なしでは、この自叙伝は書けなかったであろう。
 芸術家として自分の意志を貫き通すことは並大抵なことではない。三四歳で会社を辞め、時代の先端を突っ走り、走れば走るほど貧乏との共存が始まった。しかし、これまで生活のための借金はしたことはなく、困ったときには、なぜか人が仕事を運んで来てくれた。多分、私が日ごろから実行している「親しき仲にも礼儀あり」のためかもしれない。
 私の人生は、安価な素材(ブリキ)で芸術の高みに挑戦していくことにつきる。ブリキ男の軽ろみを武器に、これからもポップ・ランナーとして先頭を走りつづけ、輝けるゴールを突破していきたい。(294p.)

部屋にて


部屋にて
石田千
\1,785
角川書店
2007年

石田千のいちばん新しい本を図書館で借りて読む。ここまで出ている本『月と菓子パン』『踏切趣味』『屋上がえり』『ぽっぺん』と読んでいて、なかなかよかったのだが、これが、むむ、むむう。

この人はこんなもってまわったような書き方をする人だったかなと思うほど、わからない書き方になっていた。それとも読んでいる私のほうが変わってしまって、石田千のものが読めなくなってきたのか。順にひとつひとつ読んでいくのだが、なんのことを書いているのやら、なんどか繰り返して同じページを読み、しばし考えてみても、なんだかよくわからないところが多く、何のことを書いているのだろうかなああと思う箇所がずいぶんあった。

わからないものはわからなくてもいい、けれど、前の本はどれも、ちょっと年寄りくさいような、若いのにこんな表現するのかと思うような、そういうおもしろさがあって、書いている内容も、暮らしのひとこまをうまく切り取ったようなほどよいひっかかりがあって、なかなかいいなあと思っていたのだが、これが、こうなるか。

停電で1時間半ほども運行見合わせになっていた列車のなかで、他に読むものもなく、そういう缶詰状況だったから、さいごまでようやく読めた、ような気がする。

とりあえず、前の本をどれかもう一度読んでみようか。

年表日本漫画史


年表日本漫画史
清水勲
\2,310
臨川書店
2007年

図書館へリクエストしていたら、参考図書扱いにしているとかで借りて帰れず、読むなら館内閲覧でと言われて、しかたなく2週間ほどかけて通って読む。
借りて帰れたら、とっとと読んで返すのに、ちびちびと読んでいた。
巻末の資料編は参考図書扱いもわからなくはないが、年表とはいうものの、見開きの右半分から左下まではテキストで、左上が年表というつくりだから、借りて帰って読める本の扱いにしてほしいものよのうと思う。

いくつか誤字(人名含む)があったのが気になった。「ねこじる」とか(ほんとは「ねこぢる」)。

怒らない人


怒らない人
辛淑玉
\720
角川oneテーマ21
2007年

第二章 政党別・ケンカの仕方

▽自民党は、つねに自分だけが多数派でいられるようにするために、多数派を形成できそうな他の勢力を監視し、それを分断する工作をいつも心がけている。その工作の典型が、生贄を作り出すことだ。
 特定の少数派を生贄にする。
 すると、生贄にされなかった他の少数派は、とりあえず標的にされなかったと安堵の胸をなでおろし、生贄にされた少数派とは関わらないようになってしまう。こうして、少数派同士が連帯する器械を自らつぶし合い、分断されていく。(33p.)
 …分断のためのもうひとつの方法は、生贄とは逆に、特定の少数派だけを例外的に優遇するやり方、「ニンジン」方式だ。(35p.)

▽公明党の政治活動などを見ていると、興味深いことがある。最初のうちはたいそう威勢のいいことを言っているのに、ケンカ相手が現れると、いつの間にかしゅるしゅると消えてしまうのだ。大衆受けを狙って大風呂敷を広げるものの、敵が現れるととたんに逃げ出すのである。気が付くとそこにいない、ということは何度もあった。(42p.)
 …彼らの言動はいつもこうだ。私たちがいるから自民党の暴走を止めているのだと言うが、本気で食い止める気などさらさらないのである。派手な装いで登場するが決して闘わない偽装ヒーロー、それが公明党なのだ。スタンドプレーとはこのことである。(43-44pp.)

▽民主党の政治行動を見ていると、誰も責任を取らず、世論の動向といえば聞こえはいいが、要するにマスコミの表面をふわふわと漂っているような「世論」の動向に流され、明日はどんな風が吹くのだろうと日和見を決め込む議員たちがあまりにも多いように思う。(52p.)

▽そんな表層的なことばかりやっているから、反戦平和の集会で、「教え子を戦場に送るな」などというスローガンを掲げるのだろう。この時代錯誤ぶりは何なのだろうか?
 彼ら[共産党]の頭の中には、日本が戦後も一貫して戦争に参加し続けているという事実への認識はない。日本は、アメリカの核の傘の下で、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガニスタンへの侵攻、イラクへの侵攻と、戦後、一貫して戦争をし続けているのだ。香田証生さんがコロされたのは、日本が関わっている戦争の結果である。
 目の前の殺戮をミズに、「送るな」とは、一体誰のことを言っているのだろう。すでに日本は戦争をしているのだ。生活の中に戦争は入り込んでいるのだ。「鈍感力」とは、彼らの専売特許であるかのようだ。(62-63pp.)
▽私が社民党の政治家なら、自民党が改憲すると言い出したら、「よっしゃ、じゃまず第一条の天皇の条項からやりましょう!」と切り込むだろう。(64p.)

現代の貧困 ワーキングプア/ホームレス/生活保護


現代の貧困 ワーキングプア/ホームレス/生活保護
岩田正美
\735
ちくま新書
2007年

▽貧困が取り上げられることが多くなったといっても、多数の日本人にとって、貧困はまだ「他人事」であろう。だが「他人事」であるはずの貧困の「再発見」は、同時に社会の誰にとっても「あってはならない」状態を明確にしていくプロセスに他ならない。つまりそれは、私たちすべてにとって生きやすい社会の条件を「発見」していくことにつながるものなのである。(「はじめに」11p.)

第八森の子どもたち


第八森の子どもたち
エルス・ペルフロム作
ペーター・ファン・ストラーテン画
野坂悦子訳
\788
福音館文庫
2007年

清水眞砂子の『そして、ねずみ女房は星を見た』でも取り上げられていた一冊で、気になっていた本。ことし小さいサイズになって(福音館文庫)再刊された。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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