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読んだり、書いたり、編んだり 

夕暮れのマグノリア


夕暮れのマグノリア
安東みきえ
\1,365
講談社
2007年

図書館では児童書の棚に分類されていた。大人の本の棚にあるほうがいいのか、どっちがいいのかはよくわからない。前に読んだ『頭の打ちどころが悪かった熊の話』も児童書の棚だった。
図書館では、熊のほうにはだいぶリクエストがついているのに、マグノリアはまったくリクエストがついてない。

読んだ感想としては、熊より、マグノリアのほうがよかった気がするけど、そんなにリクエストがついているのは、書評かなにかで出たのだろうか。

「ろう文化」案内


「ろう文化」案内
キャロル・パッデン著
トム・ハンフリーズ著
森壮也訳
森亜美訳
\1,890
晶文社
2003年

▽コミュニケーションに手話を用いる「ろう文化」は、ひとつの豊かな世界だ。ろう演劇や映画、手話によるジョークや歌、詩、子どもがつくりだす言葉など思いがけない資料を使用し、カルチュラル・スタディーズの成果も取り込んだ、ろう者自身による「ろう文化」入門。米国では教科書としても使用。手話学習者、ろう文化研究者には必読の書。(晶文社のサイトより)

▽聴者にとっては、音がない[サイレント]というメタファーは、ろう者の暗黒面であると信じられているものを表している。つまり、彼らは人間のコミュニケーションに音を使えないのみならず、世界を直接に知ることができないのだ。聴者にとっては、世界は音を通じて知ることができるものである。音はここちよく、自分自身を世界にむけさせるなじみの手段である。それが失われると、世界を知りうる方法が崩壊する。こうしたイメージは、世界は第一に音によって、とくに話された言葉によって伝えられるものだから、ろう者は世界にアクセスできないという考え方とつながっている。かわりにろう者は「別の世界」に閉じ込められており、「音のバリアー」の向こうにいて、音が聴者に可能にする意味の深さが欠落した人生を宣告されているのだ。(第六章 音のもつ意味、169-170pp.)

▽ろう者は、動き、形式、そして音を中心にして自分たちの世界を築き上げる。音がしない[サイレント]というメタファーは、聴者がろう者とはこんなものだろうと信じているものを強調するので、聴者に対しては説明する力をもつ。しかし、これは、ろう者が知っていること、していることを説明する方法としては気がきかず、不適切である。ろう者の生活は、音がしないどころでなく、クリック音、ブンブンいう音、ヒューッという音、ポンッという音、わめき声、そしてブーンという音などでとても騒がしいのである。(第六章 音のもつ意味、199p.)

▽マグレガーは「ハンディキャップ」を乗り越えてうまいこと聴者の世界に統合されたろう者という、口話主義者たちの「社会復帰したろう者」という理想像をちゃかしているのである。「聡明で、洗練されている」人というのは、こうした聴者が重要だと考える知的な話題を議論できる人のことである。「聴者のように話す」人は、聴者の言語を用い手たやすく会話ができるから賞賛されるはずだ。理想的なろう者とは、たどたどしかったり、うまく話せなかったりといったコミュニケーションの面で当惑するようなことをしない、「人々とあまり努力することなく交われる」人のことである。このぶしつけなジョークは、口話主義のプログラム、つまりろう者をまったくろう者に見えない人間にしようとする聴者の願いへの怒りの返答なのだ。(第七章 歴史的創造物としてのろうの生活文化、203p.)
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在92号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第67回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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