読んだり、書いたり、編んだり 

6月に読んだ本(II)

乃南アサ『花散る頃の殺人』新潮社\1470
後藤竜二作長谷川知子絵『1ねん1くみ1ばんでっかい!!』ポプラ社\1050
現代高等教育問題研究会編著『女性を幸せにする大学 神戸女学院のアティテュード』プレジデント社\1600
松森果林『星の音が聴こえますか』筑摩書房\1365
乃南アサ『未練』新潮社\1470
丘修三作、かみやしん絵『ぼくのお姉さん』偕成社文庫\735
長崎源之助作、梶山俊夫絵『ヒョコタンの山羊』理論社\987
皿海達哉作、池田竜雄絵『少年のしるし』理論社\1260
乃南アサ『嗤う闇』新潮社\1470
野辺明子『どうして指がないの?』技術と人間\1995
---40
夏石鈴子『夏の力道山』筑摩書房\1365
永井するみ『ランチタイム・ブルー』集英社\1680
中島たい子『建てて、いい?』講談社\1365
アニー・ディラード著、柳沢由実子訳『本を書く』パピルス\2310

TOTAL \57925

6月に読んだ本(I)

6月に読んだ(読み終わった)本のリスト:
乃南アサ『凍える牙』新潮文庫\740
秋葉忠利(はらだたけひで絵)『報復ではなく和解を いま、ヒロシマから世界へ』岩波書店\1680
野辺明子『魔法の手の子どもたち 「先天異常」を生きる』太郎次郎社\1835
協働→参加のまちづくり市民研究会編『私のだいじな場所』ハンズオン!埼玉\1050
今井美沙子『もったいないじいさん』作品社\1890
加納朋子『ななつのこ』創元推理文庫\546
岡崎武志、角田光代『古本道場』ポプラ社\1470
小田光雄、河野高孝、田村和典『古本屋サバイバル 超激震鼎談・出版に未来はあるか? 3 』編書房\1785
山岸凉子『舞姫 テレプシコーラ 2』メディアファクトリー\620
吉田潮『幸せな離婚 自由に生きるって気持ちいい!』生活文化出版\1470
---10
山岸凉子『黒鳥 ブラック・スワン』白泉社文庫\550
永江朗『消える本、残る本』編書房\1680
竹内佐千子『ハニー&ハニー 女の子どうしのラブ・カップル』メディアファクトリー\998
協働→参加のまちづくり市民研究会編『私のだいじな場所』ハンズオン!埼玉
今井美沙子『人生は55歳からおもしろいねん』岩波書店\1890
さねとうあきら、中島信子、長谷川知子『超激暗爆笑鼎談・何だ難だ!児童文学』編書房\1575
好井裕明『差別原論 〈わたし〉のなかの権力とつきあう』平凡社新書\798
福岡伸一『生物と無生物のあいだ』講談社現代新書\777
小栗左多里『ダーリンは外国人』メディアファクトリー\924
小栗左多里『ダーリンは外国人2』メディアファクトリー\998
---20
伊藤理佐『おんなの窓』文藝春秋\1000
くにともこ『独立自営の女たち』編書房\1,365
山岸凉子『神かくし』秋田文庫\630
木村晴美『日本手話とろう文化 ろう者はストレンジャー』生活書院\1890
大阪ボランティア協会編『市民プロデューサーが拓くNPO世紀』ぎょうせい\2310
安東みきえ作、下和田サチヨ絵『頭のうちどころが悪かった熊の話』理論社\1575
乃南アサ『鎖』新潮社\2310
中島信子作、長谷川知子絵『お母さん、わたしをすきですか 美雪ちゃんへの12通の手紙』ポプラ社\927
小倉千加子『オンナらしさ入門〈笑〉』理論社\1260
中島信子、櫻井香『ここにいるよいつもいるよ ミーシャ・ナンナ物語』ポプラ社\1260
---30

本を書く


本を書く
アニー・ディラード著
柳沢由実子訳
\2,310
パピルス
1996年

▽魅力的な仕事場は避けるべきである。部屋には眺めなど要らない。そうしておけば、想像力は暗闇の中で記憶に出会うことができる。この小屋を七年前に書斎にしたとき、私は長い机を殺風景な壁に押し付けた。二つある窓のどちらからも景色が見えないように。…(中略)…
 西アフリカの格言に、「知恵の始まりは、頭上に屋根を得ることである」というのがある。(12-13pp.)

建てて、いい?


建てて、いい?
中島たい子
\1,365
講談社
2007年

なかなかおもしろかった。平安寿子にもちょっと似てるような。

ランチタイム・ブルー


ランチタイム・ブルー
永井するみ
\1,680
集英社
1999年

同僚さんから「永井するみの、初期の作品はわりとおもしろい」というのを聞いて、出版年が古めのを借りて読んでみる。

30歳目前で、転職し、インテリアコーディネーターの卵として仕事をしていく知鶴。独身で、ひとり住まい。

30前後の勤める女の生態をそれなりにうまく書いている。

夏の力道山


夏の力道山
夏石鈴子
筑摩書房
2006年
\1365

去年出たときから(読んでみたいなー)と思いつつ、図書館で本がヒマそうになるのを待っていた。こないだ書架にあったので、借りてくる。

夏石鈴子は、いまは休刊(実質は廃刊だろう)の雑誌「鳩よ!」で「きっと大丈夫」を連載していたのを読んでおぼえた。

ふしぎなオカシミがある。

▽わたしは「奥さん」でもあるけれど「女のだんなさん」にもなったのだと思う。「男のだんなさん」に対して「女のだんなさん」は歴史が浅いから、どう振る舞ったらいいのか、お作法がないのだ。
 働いて自分一人で暮していける男の人が、結婚して奥さんができる。奥さんは、勤めに行かなくても、別に怠け者だとは言われない。でも、働いて自分一人で生きていける女が結婚する場合、相手の男の収入をあれこれ言われる。これは、なんだか変な気がする。働くということは、そういうつまらないことから自由になる手段なのに。(46-47pp.)

どうして指がないの?

どうして指がないの?
野辺明子
\1,995
技術と人間
1982年

※表紙画像なし

『さっちゃんのまほうのて』『魔法の手の子どもたち』『障害を持つ子を産むということ 19人の体験』につづき、野辺明子さんの本を読む。

「娘の右手に指がなかった、という事実にずっとこだわりつづけてきた」という野辺さんは、娘さんが3歳のときから父母の会(先天性四肢障害児父母の会)をつくり、その活動を続けてきた。

この本は、野辺さん自身のこだわりが、他の親たちとつながることで社会的なものとなっていったという点で、市民運動の記録としても読める。

娘の右手にずっと手袋をかぶせ、隠していた野辺さんは、「子どもが1歳になったら手術をしよう、手術がすんだら手袋をとろう」と思い続けてきた。その野辺さんに、臨床奇形学の木田先生はこう語りかけた。

▽この子供にとってこの右手は正常なのだ。むしろ右手に五本の指があるまわりの者の手の方が異常なのだ。何が正常で何が異常であるかの基準は誰にも決められない。この子供にとっては生まれながらの正常である手の形を、それが絶対多数だからといって無理をして五本指の手の形に近づけようというのは問題だ。手術に期待する親心はわかるが、うまく成功したとしても、欠損した指が生えてきて左手の指と同じ手になることはありえない。生まれつき指がなかった、という心の傷は変わらない。それならば心の傷を避けて通るより、まともに受けとめてそれを乗り切るような生き方をしていった方がいいのではないか。いまの社会では五本指の手が絶対多数でそれが正常であり、その資格に欠ける者はすべて異常としてしまうが、この子供にとってこの指のない右手は生まれたときからそうであるのだから、この手で生きていく、そういう強い気持で手のことを考え、子供を育てた方がいいのではないか。(38p.)

嗤う闇


嗤う闇
乃南アサ
\1,470
新潮社
2004年

音道貴子シリーズの短篇集。あと読んでないのはもう一冊になってしもうた。

少年のしるし

少年のしるし
皿海達哉作
池田竜雄絵
\1,260
理論社
1978年

※残念ながら表紙画像なし

これも『何だ難だ児童文学』に出ていた一冊。ズルをする子ども、しかもそれでうまくいってホメられてしまう子ども、ほんとうのことが言えず、それがくっきりと自分の中にのこってしまう…そんな子どもが描かれる。

巻末のあとがきで、皿海がこう書いている。

 少年少女のよさの一つに、その潔癖さをあげる人は意外に多く、私自身それを認めないわけではありませんが、「おとなはずるい」とか「おとなの世界はきたない」とか平気で口にする少年や少女を私は信用できません。…(中略)…私は、「おとな」ということばによってすべてのおとなを一括してあつかうことに危険を感ずると同時に、「少年」とか「少女」ということばによってそのイメージを限定してしまうことをおそれます。(216-217pp.)

ヒョコタンの山羊


ヒョコタンの山羊
長崎源之助作
梶山俊夫絵
\987
理論社
1977年

これも『何だ難だ児童文学』に出てきた本。トサツ場のうらの原っぱ、その原っぱのはしに池があり、池には小さな島もある。清水谷という町の名は「ブタ谷」とよばれ、池はブタ池ともよばれていた。そこで子どもたちは自由にとびはね、さわぎ、ころげまわっていた。梶山俊夫の挿し絵もいい。

巻末で、長崎源之助がヒョコタンとよく似た、おとなを書いた『あほうの星』も読んでみてほしいと書いている。そっちも読んでみたい。

ぼくのお姉さん


ぼくのお姉さん
丘修三作
かみやしん絵
\735
偕成社文庫
2002年

『何だ難だ児童文学』に紹介されていた本。ヘルトリングの『ヒルベルという子がいた』に劣らぬ作だという評にも興味をひかれて読む。

ダウン症をもつ姉が、福祉作業所ではじめて得た給料で、家族をレストランへ連れていきごちそうしてくれる表題作。弟のぼくは、とちゅうでその給料袋のなかの金額を知って「ああやって一日じゅうはたらいて、たったこれっぽっち?」と思う。

「歯形」「あざ」「首かざり」「こおろぎ」「ワシントンポスト・マーチ」いずれも、いい作品だった。

解説の長谷川潮が書くように、この収録作に出てくる障害者は、コミュニケーションの点で不利な立場におかれている。そのなかで、登場人物は障害当事者となんらかの関わり(きょうだいであったり、親であったり、いじめる側だったり)をもつ者がえらばれている。「どのようにかかわりあいながら生きていくか」(長谷川潮)がもっとも大きなテーマの作品群。

未練


未練
乃南アサ
\1,470
新潮社
2001年

音道貴子シリーズの短編集。『鎖』で人質になった音道が、解放後に休暇を与えられ、旧友が若女将をつとめる旅館でなにもせずにすごす日々をえがいた「山背吹く」ほか。「聖夜まで」に書かれた子ども虐待とその子どもらの親たちがバランスを崩してしまったもようは、読んでいてやりきれない気持ちになる。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第37回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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