読んだり、書いたり、編んだり 

ひまんじぐすり

 今日から劇的に寒くなるという。ふるふると昼すぎまでウチにいたが、「流行するポップ・アート ベラルド・コレクション」を見にいこかと出かける。昨日より重装備で私は耳あてつき、同居人は帽子をかぶって。まだ陽がさしているせいか、昨日よりは寒いが、がくがくぶるぶるというほどではない。

「流行するポップ・アート」は、展示作品はなんじゃこりゃあというものも含めておかしなフシギなものだったが、作品のデカさに対して会場が狭すぎて見づらいのが難だった。これくらいおっきいのになると、百貨店のミュージアム会場ってのは無理がある。さいごには横たわって絡み合うマネキンのよーなのもあって、それはちょっとキモチワルかった。

 中国茶売り場で東方美人(別名しゃんぴん・うーろん)を買って、その足で阪急の催場でやってる「金沢の味と技」へ行く。かぶらずし屋がきてるとチェックしていたのだが、会場は思っていたよりずっと広くて、近江町市場の寿司屋がきてたり、冬やのにどじょうの蒲焼きがあったり、中田屋のきんつば、松任の斗棒餅、小出の柴舟…などもきてた。かぶらずしと大根ずしときんつば、かき餅、柴舟を購入(食いもんばっかり)。

 「ブックマーク」発送用の宛名シールを買って帰宅。晩ご飯は昨日延期したチーズフォンデュ。茹で野菜を皿にやまもり、バゲットを切って、全部は食べんやろうと思ったら、全部食べてしまう。ワインもすこし。

 今日歩きながら聞いた同居人の会社の話。たまにオヤツがまわってくるとき、職場のおねーさん方が「ハイ、ひまんじぐすり~」と配ってくれるのだそうだ(会社で“太らせ計画”を実施されているらしい)。毎日のように腹まわりを「やばい、やばい…」と撫でさすっている姿をみると、(計画順調やのう)と思うのであった。

 久々に群ようこの『あなたみたいな明治の女』が読みたくなって借りてきて読む(こないだ放出してしまったのだ)。

金子雅臣『知っていますか? パワー・ハラスメント 一問一答』解放出版社、2004年

*パワハラは企業の労務管理上の問題
 パワハラは労働者の個人としての名誉や尊厳を傷つける問題であり、人権侵害の問題である
 パワハラは個人的な問題ではなく、雇用上の差別であり、人事・労務管理上の大切な問題である
 パワハラの防止を進めるためには、上下関係や加害者・被害者の心理・意識の違いが問題の理解を困難にしていることに留意し、そのコミュニケーションギャップがどこから出てくるのかを理解する
 パワハラは働きやすい快適な職場環境をつくりだす上での大きな障害となっているという認識をもつ

*被害者の人権回復をめざすパワハラ対策
 加害者の処分にとどまらず、被害者の権利侵害をどのように救済していくのかという視点をきちんともつこと

★職場でパワハラの問題を取り上げることは、いかに職場での良好なコミュニケーションをつくり、良い職場環境のもとで働けるようにするのかというテーマとつながっている

金子雅臣『知っていますか? パワー・ハラスメント 一問一答』解放出版社、2004年

*裁判所の仮処分申し立て
 仮処分の申立には、守ってもらうべき権利(被保全権利)があること、その権利の救済には本裁判の判決が出るまで待っていたのでは間に合わないという状況がある(保全の必要性)ことが必要
 いじめの場合の保全権利とは、職場での言葉などによる権利侵害や名誉感情を損なうような行為によって働き続けることができなくなるような、直接的な侵害行為を主張することになる
 保全の必要性については、侵害行為が繰り返し続けられることによって退職せざるをえなくなることや、精神的な侵害行為がこれ以上続けられることによって、回復困難な状態になってしまうことを訴えて、裁判所にその必要性を理解してもらうことになる

*パワハラは加害者や被害者の個人的問題か
 「やられる方にもスキがある」「いじめを上手にかわしてこそ一人前の大人」「どこにでも嫌な人や気の合わない人はいる」などとすべて個人的な責任とされるため、多くの被害者が訴えることを断念し「泣き寝入り」してきた
 パワハラは、決して個人的な問題ではない。職務上の立場と大きなかかわりをもって起きる問題であり、被害者の立場からみると、職場での立場や力を利用して人を傷つける差別的な行為であるといえる

*パワハラは労働問題、人権問題
 職場における立場や地位を利用した不快な言動(いじめ)のために精神的に傷つき、仕事に集中できなかったり、職場に行くのが苦痛となったりするというパワハラは、働く者にとっては労働問題そのもの
 職場におけるいじめは、働く者にとっては労働問題であり、生存権を脅かしかねない人権問題
 企業にとっては、働く人たちの能力発揮を妨げるばかりでなく、業務の停滞をもたらしたり、企業の社会的評価を著しく低下させることにもなりかねない労務管理上の大きな問題

スト1

 木、金と他の管理職からの無神経な言動も重なり、耐えがたいので「就業環境が改善されるまで出勤できない」とストに入る。

・職場環境を安全に保つための人権侵害防止策を具体化すること
(きちんと被害者を保護する仕組みをととのえること)

・加害者に自分の言動の問題を認識させること
・加害者が問題点を自分で分かったうえで謝罪すること

・職務分担などの現状から考えて、雇用形態による待遇格差の是正に積極的に取り組むこと

1月に読んだ本

1月に読んだ(読み終わった)本のリスト:
○桐野夏生『水の眠り 灰の夢』文春文庫
○浅田次郎『姫椿』文藝春秋
○桐野夏生『玉欄』朝日文芸文庫
○桐野夏生『顔に降りかかる雨』講談社文庫
○桐野夏生『柔らかな頬』文藝春秋
○高樹のぶ子『透光の樹』文春文庫
○辻惟雄『遊戯する神仏たち 近世の宗教美術とアニミズム』角川書店
○赤川学『子どもが減って何が悪いか!』ちくま新書
○桐野夏生『I'm sorry,mama』集英社
○桐野夏生『ファイアボール・ブルース2』文春文庫
○中沢新一、赤坂憲雄『網野善彦を継ぐ。』講談社
○金子雅臣『パワーハラスメントの衝撃 あなたの会社は大丈夫か 個人と企業のためのいじめ防止完全マニュアル』都政新報社
○佐野眞一『だから、僕は、書く。』平凡社
○網野善彦『歴史と出会う』洋泉社新書y
○丸山友岐子『さかうらみの人生 死刑囚孫斗八の生涯』三一書房
○岡田康子『上司と部下の深いみぞ パワー・ハラスメントの完全理解』紀伊國屋書店
○金子雅臣『知っていますか? パワー・ハラスメント 一問一答』解放出版社
○岡田康子『許すな! パワー・ハラスメント 上司のいじめ いやがらせ』飛鳥新社
○青木美詠子『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』メディアファクトリー

スト2

金子雅臣『知っていますか? パワー・ハラスメント 一問一答』解放出版社:

★職場でパワハラの問題を取り上げることは、いかに職場での良好なコミュニケーションをつくり、良い職場環境のもとで働けるようにするのかというテーマとつながっている

 

怒リング

 今日はカラダがふるえるほど腹が立った。文書をつくれと言われ、その発信者としてバカ課長の名を書けと言われ、手がふるえた。なんで謝罪もせん奴の名前書かされなあかんねん。まいにちまいにちバカ課長が見える席に座っているのも苦痛やのに、なんでこんな配慮のないことされなあかんねん。

 同僚と怒りをシェアしつつ、問題提起の方法を思案する。職務場面では上司と部下、指揮命令の関係であるかもしれないが、雇用契約は対等な二者が結ぶものだという発想がまったく欠けている。この職場が動くには外圧しかないんかと思ったりもする。改善の方向性もまったく見えず、人権侵害野郎の謝罪もなく、完全に「働く環境の悪化」やと思う。

 昨日よりも寒さを感じるなか帰宅。追って同居人も帰宅。風邪気味だという。うつされんようにせなー
 風邪退治対策で晩ご飯は生姜と豚とセロリ炒め、粕汁とご飯、漬け物。昨日カボチャを買った気がするのだが、見当たらない。買おうとしたけど買わんかったのか…思い出せん。

 『上司と部下の深いみぞ パワー・ハラスメント完全理解』を読む。
▽…職権とは組織からその業務を遂行するために与えられたものであり、自分自身が本来持っている力と混同してはならないものです。(183ページ)

 管理職に対して問題提起をしたならば、自分のしたことの何が問題だと考え、再発防止のためにどうしていこうと思うのか、自分のポジションを弁えたうえで考えられる程度の相手であってほしい。期待薄だが…
 黙認はハラスメントへの加担だと今日はつくづく思った。

さかうらみの人生(II)

 テンコモリのチラシ類の山をあとまわしにして、午前中はおとといみた募集要項案のチェック個所を直し、さて昼からチラシ置いてポスター貼るかと思ったら、電話やら来館で相談が相次ぎくたびれる。さあチラシを置いてまわるかと思ったところで、募集要項案を再チェックの会議。ああでもないこうでもないと言っていたら定時になり、しかたないのでチラシの山だけ置いてまわってポスターは後回しにして、急いで帰る。

 図書館で返して借りて、手話サークル。サークルに「会則」があって「役員」がいるというのを初めて知る。今日も4級と5級の手話検定問題の読みとりをやって、それから手話うたの練習(こんど近所の中学校で披露予定)。今日読み損なった手話と初めておぼえた手話。「春(秋とまちがえた)」「会社」「考える」「長い」「広い」「短い」「難聴」「秋田」「電車」「貸す」「借りる」「五分五分」「最高」「最低」「途中」「肩書き」…

 同居人は会社のエンカイで、帰って生姜入りきつねうどんをつくってたべる。ねむい。

さかうらみの人生(I)

 鶴見俊輔の本のなかで見たのだったか、図書館へリクエストして借りていた『さかうらみの人生 死刑囚孫斗八の生涯』の返却期限がきたので、返す前にてっぺんからぱらぱらと読んでみた。この本も読まずに返すことになるか…と思いきや、読みはじめたら何ともスゴイ本で、そのまま読みながら出勤し、昼休みにも読み、帰りも読みながら帰り、1日だけ延滞することに勝手に決めて持って帰ってきて、それで読み終わる。
 著者の丸山友岐子という人はどっかで見たことあるような名前やなと思っていたら、『女子高生コンクリート詰め殺人事件 彼女のくやしさがわかりますか?』を中山千夏と書いていた人だった(この本はむかし買った)。

 丸山友岐子が綴るのを読むかぎり、孫斗八は“ゴーマンかましてよかですか”みたいな人物だったらしい。へんな本だと思いながら、妙な誤植が多いと思いながら、さいごまで読んでしまった。

▽…朝鮮はむしろ彼らの異郷であった。しかし、なお、この人たちは、日本にいる家族とわかれて、ひとり見知らぬ他人の中へ、彼らのただ一つの故郷へ帰ろうとする。金南学さんがいった。
 「いまの僕の状態はかつての孫斗八と同じです。なまじ大学を出たばかりに、肉体労働の世界へ飛び込んでいけないし、かといってホワイトカラーとして生きていくこともできないのです。いっそ帰る国がなければ、しゃにむに努力して、何とか道をきり拓こうとするんだが、もう努力しない先から、俺は朝鮮人だからダメなんだという逃げ口上が準備されているんですからね。国へ帰ったらそんなことはないと思う。努力して酬いられなかったら、それは僕の責任なんだ。僕は逃げ場のない所で力いっぱい努力してみたいんです」(247ページ)

 昨日休んだせいもあって、職場へ出るのがうっとうしい。ヒマそうなバカ課長が目に入る席もうっとうしい。いらだつ。もうずーっと休みたいくらいイラだつ。

へとへと

 午前中は土日のあいだにたまったチラシを置いたり引いたり、ポスターを貼り替えたり、ロビーの書架に置く本を買うためのリストを伸ばしたり、なんやかんやしていると終わってしまった。目が疲れる。
 午後も本のリストを伸ばし、それからボランティア募集の講座について、募集要項案の検討会議。2時間ほどああだこうだとやっていたら、もうへとへと。逃げるように帰る。

 晩ご飯は、粕汁とじゃこ天とご飯と漬け物。はやく寝るつもりだったのが、結局1時頃まで。それからまた目がさえて寝付けず、ごろんごろんと寝返りをうった夜。

やられたら、やり返せ!(II)

 海を国境、防衛すべきものという見方が出てくるのは江戸末期からですね。「海防」ということが言われだしたのはその頃ですから、それが明治政府によってさらに強調されたのです。
 それともうひとつ「農業国家」だという意識も、明治の政府が「島国」の中で自給自足しなければならないということを強調する過程で強くなってきますが、その前提には江戸時代までの社会は農業社会だという見方があったと思います。いまでも高校の教科書はそうなっていると思いますが、これも完全な虚像ですね。… (「戦後歴史学から学んだこと」82-83ページ)

 8時半頃になって同居人が帰ってきて晩ご飯。久しぶりにアサリ葱生姜をつくる。粕汁ののこりと、じゃこ天ののこりと、いただきものの漬け物とご飯。

 昼頃までは晴れてわりと暖かかったが、昼からだんだん曇って冷えてきて、同居人が帰ってくるときはぽつぽつと雨が降っていたらしい。

やられたら、やり返せ!(I)

 休みをとる。でかけて、夕方帰ってきて、返却期限のせまった本を読む。『パワーハラスメントの衝撃』を読んでいたら、バカ課長のメールにまた腹が立ち、対応策がなかなか見えてこない職場にこれまたいらだつ。ホンマに“職場の問題”として改善する気があるのか?

▽…“やられたら、やり返す”。少し過激なメッセージではあるが、これがなければ状況を変えることは難しい。いじめはパワープレイであるから、いつの日も弱い立場の者に向けられる。その流れを変えるには、パワーはなくとも強い意志は不可欠であり原点だ。
 すでに見てきたように、加害者は上司であり、社長であり、店長であったりと、権限を持ち、抵抗し難い相手であることが多い。そして被害者は部下であり、派遣スタッフであり、アルバイトであったり、女性であったりと職場では弱い立場の者が多い。
 いじめは、こうした圧倒的な力の違いを背景にして起きている。そして、その力関係をさらに支えているのが、反抗できない被害者側の事情である。そんな図柄をひっくり返すには、自分に対する強いメッセージが不可欠となる。…「パワハラに負けるな」「やられたら、やり返せ!」である。(168ページ)

 続いて佐野眞一の『だから、僕は、書く。』を読み、『歴史と出会う』の残りを読んでしまう。

▽…たしかに近代以降の歴史は大事には違いないけれども、近代以前から歴史を辿ってみますと、明治政府が国民国家をつくるためにいかに偽りにみちた日本社会の「虚像」をつくりだして、それを日本人に刷り込んだかが、非常にくっきりとよくわかりました。
 たとえば、日本が「孤立した島国」だという意識は、領土であるいくつかの島の中で国民国家をつくらなければならないために、海に国境としての意味を持たせ、日本は海に囲まれており孤立しているということを、明治以降の政府は国民の頭に刷り込んだのです。だから、そうした自己認識をいまでも日本人は持っていますよ。でも、北海道とサハリンのあいだで海が切れて、北海道と青森のあいだで切れないなどという根拠はありません。区切ろうと思えばどこだって切れるし、実は列島の島々はみな海でつながっているわけです。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在87号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第43回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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