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読んだり、書いたり、編んだり 

晴れた空に

 雪!さむいと思ったら雪が降っている。朝から雪まじり。職場でフト窓の外を見ると、ナナメに吹きつける雪、だったりした。冷える一日だった。

 前々から買おうかと思っていた内田樹の『寝ながら学べる構造主義』(文春新書)をとうとう購入。もう7刷。

▽世界の見え方は、視点が違えば違う。だから、ある視点にとどまったままで「私には、他の人よりも正しく世界が見えている」と主張することは論理的には基礎づけられない。私たちはいまではそう考えるようになっています。このような考え方の批評的な有効性を私たちに教えてくれたのは構造主義であり、それが「常識」に登録されたのは四十年ほど前、一九六〇年代のことです。(25ページ)

 こんなあたりから始まる構造主義の話もかなりオモシロそうだが、今日読んでいて印象に残ったところはここだ。

▽たしかに、よく考えてみると、自分が「誰の子孫であるか」ということは、実はずいぶん恣意的な決定です。というのは、私には四人の祖父母がいるわけなのに(内田、河合の他に服部、榎本の四家があります)、私はそれら四人の祖父母のうち三人を除去し、一人(内田家の祖父)だけを父祖に指名しているからです。その祖父にも、当然母親がいるわけですが、排除された曾祖母については、もう私はその旧姓さえも知りません。(82ページ)

 今日、あるサイトのリンクをたどって着いたページに、K君の名があった。もう10年ほど前になる。K君は、私が教育実習で教えたクラスにいた子だ。その名に架け橋の意がこめられていることを、実習担当の先生から聞いたこともあって、それでおぼえていたK君である。

 今日見たページで、K君は、父方の姓と並べて母方の姓を書き、そして名を記すという風にして自分の名前を示していた。高校生の頃から母親のことを考えるようになったそうだ。通学定期に戸籍名ではなく、父方の姓-母方の姓-名、と初めて書いたという。K君の母は朝鮮籍の二世、父は日本人。「日本人」とは何なのか、そういうことも考えるという。
 
 内田樹は、こう続けている。
▽・・・私がある祖先をおのれの「直系」として選択し、「日本人」としての「エスニック・アイデンティティ」を奉じているということは、言い換えれば、膨大な数の血縁者を私の系統から組織的に「排除」したということに他なりません。(83ページ)
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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