FC2ブログ
 
読んだり、書いたり、編んだり 

雑誌広告(II)

 まとめて10冊、15冊というレベルで広告の立ち読みをするとたいへんおかしい。女性誌のほとんどすべては「やせたい!」広告がバンバン載っていて、年代別のバリエーションとして、「やせ」の方法にもいろいろある(何タラを飲んだら楽々とか、これで汗をアホほどかいてとか)ほか、美顔やら色白がどうのとか、バストがどうのとか、この○○(何とかの念が入ったペンダントやら、不思議な力をもつブレスレットやら)で彼とヨリが戻っただの、宝くじが必ず当たるだの、友とツッコミつつ笑いつつ広告ページをせっせとめくっておもしろがっていた。やせたり、色が白くなったり、毛がなくツルツルだったりすると「毎日5~6人の男の人から声をかけられ」とか「憧れていた先輩に告白され」とか、男とどうのこうのなるという御利益が多い。
 
 男性誌では、ちび・はげ・でぶ・もじゃもじゃ・ホーケイはNGというのが相場で、プチ整形や筋肉もりもりマシーンの広告もかなり多い。女性誌同様、おまじない系のものもけっこうある。「すべすべになって彼女ゲット」だの、「背が高くなって、モデルになった」だの、「このブレスレットで金と女をゲット」だの、こちらもうるさいくらいおかしい。ごちそうさまというくらい広告ページを見て笑いまくったあと、とりあえず20代前半あたりをターゲットにしてるらしき男の子向け雑誌を1冊買ってきた。
 「そんなにわしを笑わしたいかー」と思うくらい、読んでいておかしい。10年くらい前だと、ここまで「つるつる、すべすべな男がイケてる」というのはなかったような気がするなあと友と語った。「もじゃもじゃが男らしい!」ちゅう時代がやってきたら、今度は毛はえ薬でも売るんかねえ。

 カモにされるネタは何で、どういう層がカモになっているのか、男女でターゲットの違いと似通っているところと、そんなあたりを授業で使おうかと思案しつつ、とりあえず雑誌広告には笑える。

 風が冷たいくらいで、冷える。なんだか秋がきたような涼しさである。昼間は真夏日でもいいから、7月も8月も9月も、夜には適当に気温が下がってくれれば文句ないのにと思う。
スポンサーサイト



雑誌広告(I)

 ひさしぶりに昼過ぎまで寝た。その後、横森理香の『エステマニア』(幻冬舎文庫、1999年)を読んでしまい、続けて群ようこの『肉体百科』(文春文庫、1994年)を読み、大塚ひかりの『太古、ブスは女神だった』(マガジンハウス、2001年)を読み終える。群ようこのこのエッセイは、もと「夕刊フジ」に載っていたものだそうである。読みながら、かなり笑ってしまった。さすが群ようこ。酒井順子の『ニョタイミダス』と同じ系列の本やなと思う。大塚ひかりのこの「ブス論」は、以前『鳩よ!』に連載されていて、その頃にも愛読していた。『全日本アホバカ分布考』と同じくらいおもしろかった。

▽現代日本は、かつてないほど外見がモノをいう社会になっている。それは一つには美しいものを美しいと愛でることに対する後ろめたさが減ったからだろう。日本人を縛ってきた儒教道徳が薄れ、社会全体が豊かになったことで、快楽を味わうことに対する罪悪感が少なくなってきた。美という快楽を大手を振って追求し、外見で人を判断することへの呵責の念が少なくなってきたのだ。
 また、身分社会の消失で、従来は特権階級、お姫様・お殿様階級に独占されていた「美」を、すべての人が均等に目指せるようになったことも、影響していよう。身分制度なき今、人をひれ伏させる手っ取り早いパワーは「美」であることを本能的に知っている人々は、他者との差別化のために美を目指すようになった。
 見た目主義が普及したことも見逃せない。自分のカラダは自分の精神でコントロールすべきだという欧米の影響で、美しいカラダは自分で作れる、作れない人は怠慢であるという考え方が蔓延した。(220ページ)

 大塚の指摘する「現代社会の特性」は、なにがブスと言われ、どういう像がブス一般として定着し、それはいつ頃どうだったかというような歴史的な話の最後に置かれていて、印象に残る。大塚のいう「醜パワー」で読み解くブス論、かなりおもしろかった。

 空腹をちょろちょろとおやつで満たしつつ、日が暮れて本格的に空腹がやってきたので、結局外食に決定。お古の女性誌をくれるという友と落ち合って、鍋焼きうどんなどを食べにいった。お古の女性誌は、広告を見るために(授業資料用に)くれくれともらったのである。その後、一緒に本屋へ行き、そこいらの雑誌広告を見てまわった。
 
 
プロフィール
 
 

乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
    乱読ブログバナー
本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

amazonへリンク

 
 
最新記事
 
 
 
 
最新コメント
 
 
 
 
カテゴリ
 
 
 
 
Google検索
 
 


WWW検索
ブログ内検索
Google
 
 
本棚
 
 
 
 
リンク
 
 
 
 
カウンター
 
 
 
 
RSSリンク
 
 
 
 
月別アーカイブ