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読んだり、書いたり、編んだり 

1月に読んだ本

1月に読んだ(読み終わった)本のリスト:
○内館牧子『朝ごはん食べた?』小学館文庫
○岡田斗司夫『30独身女、どうよ!?』現代書林
○檀ふみ『まだふみもみず』幻冬舎
○浅田次郎『見知らぬ妻へ』光文社
○浅田次郎『霞町物語』講談社
○浅田次郎『オー・マイ・ガアッ!』毎日新聞社
○池波正太郎『鬼平犯科帳(一九)』文春文庫
○司馬遼太郎『この国のかたち(六)1996』文藝春秋
○下村恵美子+谷川俊太郎[詩]『九八歳の妊娠 宅老所よりあい物語』雲母書房
○瀬地山角『お笑いジェンダー論』勁草書房
○稲泉連『僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由』文藝春秋
○清水ちなみ&OL委員会『女のしあわせどっちでショー』幻冬舎
○オバタカズユキ『だから女は大変だ』扶桑社文庫
○渡辺和博とタラコプロダクション作品『金魂巻の謎』主婦の友社
○小倉千加子『女の人生すごろく』ちくま文庫
○ジョーンズ&ウォーレス『若者はなぜ大人になれないのか 家族・国家・シティズンシップ』新評論
○池上正樹『引きこもり生還記 支援の会活動報告』小学館文庫
○高島俊男『漢字と日本人』文春新書
○雁屋哲(作)、シュガー佐藤(画)『マンガ 日本人と天皇』いそっぷ社
○矢島正見・耳塚寛明編著『変わる若者と職業世界 トランジッションの社会学』学文社
○富田英典・藤村正之編『みんなぼっちの世界 若者たちの東京・神戸90's展開編』恒星社厚生閣
○鶴見俊輔と中学生たち『大切にしたいものは何?』晶文社
○モーム『要約すると』新潮文庫
○安藤哲也『本屋はサイコー! 本を売る仕事はこんなに面白い』新潮OH!文庫
○内館牧子『愛しくてさよなら』小学館文庫
○川成洋『大学崩壊!』宝島社新書
○阿部謹也『学問と「世間」』岩波新書
○内館牧子『男は謀略、女は知略』小学館文庫
○桃谷方子『百合祭』講談社
○小倉千加子『松田聖子論』朝日文芸文庫
○坪内祐三『ストリートワイズ』晶文社
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ストリートワイズ・路上の賢者・街で生きる知恵

 数年前に図書館で借りて読んだ坪内祐三の『ストリートワイズ』(晶文社、1997年)を、また読みたくなって、こんどは自分で買った。注文していたのがおととい届き、昨日持って帰って読んだ。そうだ、これは福田恒存論でもあった、と読み始めて思い出す。

 「オウム時代の神様探し」と題する文章で、小林秀雄の「計算できる能力と、間違いなく働く智慧とは違いましょう」という言葉を引いて、坪内はこう書く。
▽「間違いなく働く智慧」というのを常識、世間知という言葉で置き換えても良いかもしれない。世間知は「計算」できない。文字通り世間という名の社会(他者の集まり)の中で、自分自身で挫折や試行錯誤を繰り返したのち体得する「智慧」である。なるほど日本には、西洋的な意味での神は存在しなかった。しかし、ある時まで、そこには、世間と名づけられた絶対的他者がいた。世間は時には、人に、理不尽に働く。だが、その理不尽(コード化できないもの)が、人に、成長の機会を与えた。世間が消滅していったのも、一九七〇年代半ばのことである。しかも私たちは、世間が消滅して行くことに、ある解放感さえ感じていたのだから。(162-163ページ)
 あるいはロレンスを引き、福田恒存を引きながら、坪内はここで「一本の糸」、私たちと私たちを越えるものとを結びつけるものについて、語ろうとする。いまや糸は切れそうだ、しかしまだ糸は切れていないはずだと書いていく坪内の姿勢は、このほかの文章においても変わらない。そこがいいと思う。
 「世間」という言葉そのものの使いかたは、阿部謹也とは違うけれど、坪内が望ましさをもって語る「知識人」とは、阿部のいう「教養ある人」と重なる。 
▽本当に優れた知識人とは、一個の伝道者である。その伝道者の伝えるものにバイブレートする者が、のち、また新たな伝道者となっていく。そこには指導する者される者という権力構造は介在しない。
 現実に対して直接的な効力は持たないが、ある不思議な存在感を持っている人、それが私の理想とする知識人像だ。具体的なイメージとしては、庭の離れに一人で住んでいる、ちょっと変わった親戚の叔父さん。
 この種の「叔父さん」=「知識人」として私が、まっさきに思い浮かべるのは、今は亡き作家富士正晴である。(238ページ)
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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