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心のママを乗り越える

 1月1日はばーちゃんちへ行く、というのが小さい頃からの慣わしである(もうばーちゃんは死んだので、正確にいえば「叔父さんち」であるが)。今日は朝から妹2号の夫がクルマを出してお迎えにまわってくれて、ゲストのMさん(母ちゃんの高校時代の同級生)と父ちゃんも乗せ、昼に叔父さんちへ到着。食べて、ごろごろして、テレビなど眺めて、食べて、おしゃべり、てな具合。父ちゃんがひたすら食べていたのが印象的だった。「ペースが乱れるのがいやだ」とかで、夕刻には「運動も兼ねて駅まで歩いて、電車で帰る」と、ひとりでとっとと帰ってしまった。きっと「決められた晩ご飯の時間」を守るのだろう。けど、いちばん非日常的な食い方してたのは、父ちゃん、あんたや(笑)。叔父さんもそのオクさんも、Mさんも、そんな「自分のペースで生活をする」父ちゃんをホメるし、父ちゃんの「工夫する料理たち」についてマメだとやはりホメるのだが、私からみると「融通のきかんおっさんやなあ」になる。フシギである。
 去年の正月にも父ちゃんはみんなで談笑しつつ飲み食いしているところで、この「帰る、帰る」行動をとって、妹も私もちょっとあきれたが、ここまで頑固に「自分のペース」でいくのなら、ほっとくしかないのだろう。

 父ちゃんが帰ってしまったあと、さらに飲み食いして、帰りも送ってもらう。岡田斗司夫の『30独身女、どうよ!?』(現代書林、2001年)を本読み風呂の友として、そのまま読み終える。かなりおもしろい。難点は、本のなかみすべてが濃いピンクの字で印刷されていることで、これが目にキツかった。黒い字で印刷すると、ちょっとこの”ポップさ”は出ないかもしれないが、それでもやはり黒い字の本がいいなあ。
 オタキング・岡田とウサギ(30独身女の代表として構成された存在)との会話式で「いい男っていないの?問題」「結婚しなくちゃいけないの?問題」「恋愛できないんだけど問題」「私って30独身女?問題」という”4大問題”が検討されていく。帯はこうだ。「21世紀こころある女性はすべて30独身女になる!」
 心のママを乗り越えるという話がなかなかおもしろかった。それと、”30独身女”のハハの世代というのは(この本では団塊の世代あたりが該当するということになっているようだ)、やはり(?)娘にダブルバインドな望みを抱いているのかねえ、とも思った。

メモ:2001年に読んだ本 (II)

【7月】本読みの日々がやや復活。図書館へ行けるようになる。ブックマーク52号発行。
○真野さよ『黄昏記』岩波同時代ライブラリー
○辻原登『発熱(上・下)』日本経済新聞社
○中川善之助『民法風土記』講談社学術文庫
○浜田晋『老いを生きる意味』岩波現代文庫
○福島瑞穂『トクする結婚ソンする結婚』大和書房
○出久根達郎『犬と歩けば』新潮社
○見田宗介、河合隼雄、谷川俊太郎『子どもと大人』岩波書店
○古館伊知郎『えみちゃんの自転車 最愛の姉をガンが奪って』集英社文庫
○清水義範『目からウロコの教育を考えるヒント』講談社
○清水義範『青二才の頃 回想の'70年代』講談社
○清水義範『国語入試問題必勝法』講談社文庫
○春日キスヨ『父子家庭を生きる 男と親の間』勁草書房
○森瑤子『人生の贈り物』集英社文庫

【8月】夏休みの読書。本読みの日々がだいぶ復活。
○干刈あがた『ビッグ・フットの大きな靴』河出書房新社
○干刈あがた『40代はややこ思惟いそが恣意』ユック舎
○干刈あがた『女コドモの風景』文藝春秋
○ひこ・田中『ごめん』偕成社
○ひこ・田中『カレンダー』福武書店
○ひこ・田中『お引っ越し』福武書店
○長谷川宏+摂子『しあわせのヒント』河出書房新社
○熊沢誠『女性労働と企業社会』岩波新書
○浅田次郎『王妃の館(上・下)』集英社
○森博嗣『詩的私的ジャック』講談社ノベルス
○森博嗣『封印再度』講談社ノベルス
○森博嗣『夏のレプリカ』講談社ノベルス
○森博嗣『幻惑の死と使途』講談社ノベルス
○松永真理『なぜ仕事するの?』角川文庫
○清水義範『虚構市立不条理中学校』徳間文庫
○鷲田清一『だれのための仕事 労働VS余暇を超えて』岩波書店
○岡本祐子『女性のためのライフサイクル心理学』福村出版
○柏木博『家事の政治学』青土社
○群ようこ『無印OL物語』角川文庫

メモ:2001年に読んだ本 (I)

2001年に読んだ(読み終わった)本のリスト:1月~8月
 手帳のメモによる、2001年のまとめメモ。上半期は同居人の病気・入院・手術等々のおかげでガタガタだったことが、あらためてわかった。

【1月】同居人、入院待ちの安静が続く。私は出稼ぎと家事との”両立”でへとへと。
○三好春樹・吉本隆明『<老い>の現在進行形』春秋社
○柳原和子『がん患者学』晶文社
○松浦幸子『不思議なレストラン』教育史料出版会
○清水義範『清水義範の作文教室』ハヤカワ文庫

【2月】同居人の入院・手術・悪性腫瘍との診断・抗ガン剤投与という急展開+年度末進行=私もよれよれ。
○紀田順一郎『二十世紀を騒がせた本[増補]』平凡社ライブラリー
○ナンシー関『秘宝耳』朝日新聞社

【3月】手術待ちの長い長い日々。月末に同居人の手術(人工関節置換)。
○清水義範『日本語必笑講座』講談社

【4月】同居人は術後のリハビリの日々、私は病院通いの日々。「悪性に近い良性腫瘍」という診断を受ける(骨巨細胞腫)。
○池田貴『ガンを生きる』幻冬舎文庫
○池田貴『ガンを生きる2 愛娘・美夕の誕生』幻冬舎文庫
○大崎善生『聖の青春』講談社

【5月】月末に同居人が退院。一息つくも、その翌日に同居人の祖母死去のため急遽石川へ帰省という大童。
○高任和夫『転職 会社を辞めて気づくこと』講談社
○清水ちなみ『THEインテリ・ショウ』毎日新聞社

【6月】よく憶えていないがクソ忙しかったらしい。本をcover to coverで読んだ記録なし。

新年初読み

 昨晩は、妹から返してもらった本のなかに紛れていた内舘牧子の『朝ごはん食べた?』(小学館文庫、1998年)を読んでしまう。妹に「これはうちの本とちがうで」と言ったら、「じゃあお母さんのかなあ」と言っていた。そのまま私が借りて持って帰ってきたのである。おそらくそうだろう・・・けれど、1998年の文庫本を母ちゃんがどこまで読めたのか。病気がすすんで、焦点があわずモノが二重に見えるとよくこぼしていた。本を読むにも同じ行を何度も読んでしまうのだと言っていた。字の大きさからいえば単行本のほうがよかったはずだ。けれど、単行本は重くて読みにくいとも言っていた。母ちゃんが最後に読んだ本は何だったのだろう。
 このウチダテ本、かなり面白い。「週刊ポスト」というおっさん雑誌に連載されていた(今も連載中?の)エッセイがまとまった本である。大相撲好きの内舘が、大阪場所や名古屋場所で周りの人びとの話にツイ聞き耳をたてて、抱腹悶絶をこらえて書き上げたエッセイなど、こっちはこらえることなく笑ってしまう。数学に関して異常に出来が悪く、国語だけは異常に出来た内舘に、もしかしたら母ちゃんは自分に似たものを感じただろうか。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在93号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第72回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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