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読んだり、書いたり、編んだり 

小学校6年生

 ナトセンのもう1冊の本、名取弘文編『教室から世界へ飛びたとう おもしろ学校特別授業』を読み終わる。折しも、ひさしぶりに小学校6年生のときに担任だった先生からメールが届く。特別授業には日向康も出てきた。この人が田中正造のことを書いた『果てなき旅』を十年くらい前に読んだ。たしか大学の二年か三年くらいのときだった。図書館で借りたあとに自分でも買ったはずだが、手元にないので誰かにあげてしまったらしい。誰かにあげたような気がする。日向康から田中正造の話をきいた小学校六年生が、「田中正造にオクさんはいたんですか?」と訊いている。田中正造にはオクさんがいた。子どもはいなかったらしい。その子どもがどんなつもりで訊いたのかは分からないのだが、こんな何べんも捕まったりぶち込まれたりする人のオクさんやったら大変やろなーということかもしれない。私はどちらかというと田中正造の動きにずっと気をとられていて、そんなのは全く考えたこともなかった。
 ナトセンのところでの特別授業を受けたのは、私と同い年の、私が小学校6年生だったときに、神奈川のほうで6年生だった子たちだ。6年生のときに、こういう授業を受けていたら?私はなにを考え、どんな質問をしただろう。どんな感想文を書いただろう。広河さんの話は、すぐに感想文を書けない。それは今でもそうだ。広河さんの言う、想像力の深い、あたたかい心をもったパレスチナの子ども、そのことが印象にのこった。
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ナトセン

 前々からナトセンのことは気になっていた。ヘンなことをやりまくって「おもしろ学校理事長」と名乗ったりしていて、本職?は小学校のセンセイ。図書館の蔵書検索などしていたら、干刈あがたとの対話がこの本に入っているというので借りてきたナトセンの本。名取弘文『おもしろ学校Qチャンネル 名取弘文対話編』(有斐閣、1987年)は干刈あがたほか、9人との対話が入った本。桂枝雀から、貝原浩、石川さゆり・・という人選は、ナトセンが「この人の話を聞きたい!」ということらしい。それは対話の相手のひとり、池田浩士が語っているこんなことと同じ感じかな、と。
▽自分にとっての関心というのは、自分がもしそれが重要だと思うんだったらそれを一緒に考える人をいかに見つけるかということが本当に重要な問題になってくると思うんですよね。(199ページ)

 このQチャンネルと一緒に借りてきたもう1冊のナトセンの本『教室から世界へ飛びたとう おもしろ学校特別授業』(筑摩書房、1987年)のほうも、途中まで読んでみる。本が出た時期が同じだからか、ダブった話もあるのだが、こちらのメインは、学校のソトのヨソの人を連れてきての「特別授業」の記録で、途中まで読んだのはナトセンによる、収録授業についての解説風の部分。
 広河隆一を連れてきて、パレスチナの授業をしてもらう。ナトセンは子どもらがいつもみたいにわーわーと感想やら何やらを言わないのが気になる。出てくるのは「かわいそうだった」「子どもがかわいそう」くらい。だからといって「感想」を無理強いすることもできないから、そのまま日々の授業がつづいていく。広河さんの授業から1ヶ月ほどして、パレスチナの現状を伝える広河さんからの手紙を受けとった子どもたちが、返事を書こうと言い出した。それをみていて、ナトセンは気づく。
▽この子たちが、授業の直後に感想を口にしなかったのは、感想文を書かなかったのは、関心がなかったからではなく、あまりに重い問いゆえに、どう受けとめればいいのか分からなかったのです。フィリピンのことを考え、パレスチナのことを思い、自分たちがどう生きるのかを問い、気持ちを整理するのに一ヶ月の時間が必要だったのです。(68ページ)

 ここで授業を受けている6年生が、私と同い年だということに気づく。昭和56年の6年生。

男に勘違いされる

 昨日古本屋で買った5冊の本のうちの1冊、檀ふみの『ありがとうございません』(幻冬舎文庫、2001年)を昨夜のうちに読んでしまった。私にとって檀ふみといえば連想ゲームである。NHKのあの長く長く続いた番組を私は物心つくかつかないかのうちから見ていたそうで、父ちゃんによると「あの(番組の始まりの)音楽で、手をばたばたさせて喜んでいた」らしい。紅組と白組にわかれて、それぞれ5人の回答者が、各チームのリーダーの出すヒントから連想して答えを探していくというゲーム。檀ふみは利口な回答者だった、と記憶する。
 檀ふみは俳優でもあって、中学生のときだったか高校生のときだったか、「二十四の瞳」の先生役をしている檀ふみを見たことがある。タイトルはおぼえていないが、高校の図書室で檀ふみのエッセイ集を借りたこともある(ほろよいかげん?だったか。ナントカかげん、というタイトルだった気がする)。
 『ありがとうございません』の表紙は、檀ふみそっくりのイラスト(南伸坊画)で、もうけっこういい歳なのかもしれないけれど、やはりこの顔だ、という年齢不詳風の顔で檀ふみが笑んでいる図である。
 さらさらと読めて、おもしろく、これを読みながら私は「腹巻きと養命酒」だと思ったのである。どうしてこのことを思いつかなかったのだろうか。
 この本を読んでいて、檀ふみは名の音の共通性だけでなく、「男に勘違いされる」という似たところがあることを知る。 ローマ字表記にしたときのDANが、勘違いされるそうである。DANはUSAなどでポピュラーな男性名で、そのためか予約したホテルへ行ってみると「ミスター・ダン・フミ」になっていることがままあるそうで、名のせいではないのだが「男に勘違いされる」ことの多かった私としては、(檀ふみもそうなのか!)とにやにやしながら読んでしまった。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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