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読んだり、書いたり、編んだり 

小さな後悔(II)

 「ブックマーク」の本体がほとんどできたあたりから、封筒に入れてふた作業にかかる。軽く二つ折りにして封筒に入れて、封筒のふたを折って、そこをセロハンテープでピーッばりっスースーと貼っていく。本体を折ってしまった父ちゃんは、私が二つ折りにして封筒へぽい二つ折りにして封筒へぽいとやっている作業をしばらくながめていてから、「ブックマーク」本体を二つ折りにしはじめる。手分けしたほうがらくなので、私はそれをぽいぽいと封筒へ入れていく。封筒へ入れるのがすんだところで、ふたを折ってセロハンテープでピーッばりっスースーとやっていく。父ちゃんはまたそれをながめていて、本体が入った封筒のふたを折りはじめた。セロハンテープのカッター台をはさんで、私と同居人とがピーッばりっピーッばりっと順々にテープを切って貼っていく。
 おばちゃんたちと一緒に作業するときはおしゃべりに花が咲くところ、今日の男手頼りの作業時間中、ひたすら紙の音とピーッばりっというテープの音がするばかりで、黙々と作業はすすんだ。そして父ちゃんちで晩ご飯を食べて帰ってきた。帰りには古本屋で本を5冊買った。
 
 「ブックマーク」にはかつて編集の片割れであった母ちゃんに敬意を表して、過去に書かれたものを掘り出して載せるページと、やはり編集の片割れ(いまは一人編集だが)である私の文章を載せるページとを設けることになっている。この自分のぶんの原稿を書くのが、時と場合によってかなり苦しい。こんかいは、書いて印刷して作ってしまったあとに小さな後悔が走っている。こんかい書いたものは、自分であまりおもしろいと思えなかった。何を書こうかほとんど浮かばなかったところを、無理からひねりだしたような文章であった。もう印刷して「ブックマーク」は完成して、投函してしまったあとに、コレがあったではないか!と自分で思いついたネタ。この話やでこの話、どうしてこれを一昨日は思いつかなかったのだろうか。次号までにどうしてもネタが浮かばなかったときには、これを書こう。「腹巻きと養命酒」。
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小さな後悔(I)

 「ブックマーク」53号の作成と発送を終えた。いつも発送作業を手伝ってもらっているおばちゃんたちの都合がつかず、同居人をともなって、作業場の父ちゃんちへ行く。宛名シールと切手を貼る作業を頼んで、私は版下をもって近くの公民館へ印刷にむかう。以前は時間とお金の節約のためにA3用紙に両面コピーして裁断して、とやっていたが、印刷機を使うようになって印刷が格段に速くなり、かつA4用紙にそのまま印刷するので裁断による歪みがなくなり、美しく作れるようになった。難点は、うっかり版下に鉛筆書きをつかうと(表紙のしおりの絵など)うまくうつらないことである。

 印刷した紙束をもってかえって、そこから組んで折って、封筒に入れてふた、という作業になる。宛名と切手を張り終えていた同居人と手分けして、まず組んで折ってからやっていると、散歩から帰ってきた父ちゃんがしばらく眺めていたあと、「折ればいいんやな」と折りはじめた。ふだんおばちゃんたちに手伝ってもらうときには、作業のあいだずっと散歩に逃げてしまうような父ちゃんが、今日はめずらしく手を出した。
 
 
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乱読ぴょん

Author:乱読ぴょん
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本ネタのミニコミ誌『ブックマーク』を編集発行しています(1990年9月創刊~ 昔は隔月発行でしたが、今は年2回発行で、現在91号)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2014年4月(313号)より「本の道草」を連載中(現在、第65回)。

月刊誌『ヒューマンライツ』で、2004年3月(192号)より2014年3月(312号)まで、本ネタ「頭のフタを開けたりしめたり」を連載(全119回、連載終了)。

『くらしと教育をつなぐWe』誌で、1999年4月(71号)より2014年2月(188号)まで、本ネタ「乱読大魔王日記」を連載(全118回、連載終了)。

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